813部分:第百二十六話 先の先をその七
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それでは」
「また会おう」
別れの言葉になっていた。
「戦いの後でな」
「では。その時にまた」
「この地上で」
「会おう。そして久し振りに飲もう」
こうしたことも言うのであった。
「その時はな」
「勝利の美酒を」
「あの方と共に」
「飲むとしよう」
最後は微笑みに終わった。そうしてであった。
二つの影の気配が消え去るのを感じ取ってから。そのうえでまた言うのであった。
「さて、それではだ」
玉座に座ったままだ。前を見据えてだ。
「来るがいい」
彼の戦いを見据えていた。己のいるその広大な間の前の扉を見ながらだ。そのうえで呟いたのであった。最後の戦いを前にして。
第百二十六話 完
2010・5・24
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