第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#42
FAREWELL CAUSATIONU〜Double Detonation〜
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これより遠方で、無頼の貴公子が未曾有の最大最強能力を
発動させるコトになるがソレは関係ない。
動きを止めたのはソラトのみでシャナは装甲の脇腹に
大刀の切っ先を突き立てている。
右腕は鎖の操作、左腕は使用不能、両脚など論外、
ならば “何処で” 大刀の柄を握ったのか。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!
意外! それは髪の毛ッ!
腰下まで届く長い炎髪を “贄殿遮那” に巻き付けて、
回避の体幹を捻る動作を同時に攻撃へと直結させていたのだ、
厳密な詳解は以下。
まず最初の “鎖鎌” による奇襲、
ソラトに躱されたが大きく体勢を崩したあの時、
シャナは追撃を行わず鎖を自分の側に戻し
絡み付いた “贄殿遮那” のみを回収した。
その後の渦による攪拌、細刃による削撃の最中
本命の大刀は髪の中に、決して相手から見えないよう忍ばせていた。
渦と刃に身を刻まれている者からは、
それを生み出す鎖先端の変化になど気づきようがない。
後は相手の行動を先読みし攻防一体の刺突を
視界と意識の死角から挿し込むのみ。
嘗て、 『77の輝輪』 と呼ばれる
血も凍る地獄の試練法にも、
己が全霊を以て忠誠を誓う愛妃の為に打ち勝った、
誇り高き伝説の “黒騎士” が戦闘に用いていた妙技、
その威力も精度も正 統と比してなんら遜色なし。
紅髪刃舞。黒騎の葬踏。
『贄殿遮那・死鞭髪ノ太刀』
遣い手−空条 シャナ
破壊力−A スピード−B 射程距離−C(ただし常時死角から飛んでくる)
持続力−D 精密動作性−A 成長性−A
並びに!
『GAッッ!! GULUUUUッッッッ!!!!』
人間なら内臓に達するほど、深々と白刃が脇腹にメリ込んでいるにも関わらず、
戦気弛まぬ獅子の王は凄爪で剥き出しの刀身を掴んだ。
「往生際がッ!」
予想外のしぶとさだが、先攻の業に屈しようが屈しまいが、
「悪いのよッッ!!」
終結の一撃は、既にこの手の中に。
螺旋の軌道で渦を生み出していた黄金鎖がシャナの手捌きにより一変歪曲。
弧を描いて双刃のギロチンのように、左右の広域から鋏んで胴体に襲いかかる。
少女は一瞬速く躰を反転させ交差する鎖に挟撃される獅子を逆しまに見据えた。
前後左右更には上下、何れの対方向からも同時攻撃を仕掛けられる、
上述と同じ伝説の “豪騎士” が得意としていた闘法。
刀身は用いないがソコからの 「連携技」 故にこう呼ばせて戴こう。
双竜咬断。
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