第2話「運命の出会い」
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「まるで世の中に絶望したかのような顔してるぜ?」
2人の銀髪のうち壮年の男性の方がにこやかな笑顔で俺に向かってそう言ってくる。
それは周囲が俺に向けてくる俺を下に見た蔑むようなものでは決して無く、俺を安心させようとしているように感じるもの。
彼の後ろに立っている少女に関しては深底心配だといった感じの顔をしている。
何故かこの人達になら全てを話せるような気がして俺は全てを話すことにした。
2人は静かに俺の話を聞いてくれた。
途中で言葉を発することもなく静かに俺が話し終わるのを待ってくれた。
そして俺が全てを話し終えると……
「なるほどねぇ……」
壮年の男性は何かを考えているような表情になる。
しかしそれも長くは続かず男性は最初に俺に向けてくれた優しさを感じる笑顔を浮かべ
「少年、君は自分の世界を変えたいと思うか?」
「世界を……変える?」
どういう意味だ?
まさか仕返しでもしろってか?
「難しく考える必要は無い。言葉通りの意味で捉えればいいんだ。君が……いや、俺達がこの間違った世界を変えるのさ」
「それっていったい?」
俺達ってことはこの2人もってことだよな?
いや、もしかしたら他にもいるのかも知れないけど世界を変えるなんてたいそうなこと俺になんか出来るのか?
「ははは……理解不能って顔してんなぁ。まあ、とりあえずは自己紹介と行こうぜ?さすがに名前も知らない相手を信用することなんか出来ないだろ?」
「そりゃまあ……俺は兵藤一誠です」
「俺はリゼヴィム・リヴァン・ルシファー。長いからリリンって呼びな」
「私はヴァーリ・ルシファー。私のこともヴァーリでいいよ」
「えーと……リリンにヴァーリ。それよりルシファーってあのルシファー?」
「一誠君がどのルシファーを思い浮かべているか知らないけど悪魔のルシファーだよ」
は?悪魔って……
もしかして中二病か何かか?
「リリン……急に悪魔って言っても信じられないんじゃないかな?そこら辺もちゃんと説明しないと」
「そりゃそうか!ごめんよ?それじゃあ最初から説明するとだ…………」
それからリリンによる長い説明が始まる。
簡単に纏めるとこうだ。
この世界にはファンタジーな存在である天使や悪魔、堕天使、妖怪、神様、ドラゴンなどが多数存在。
そして目の前の2人は悪魔達の王である魔王の子孫にあたるらしい。
ここまででも十分驚きなのだが聖書に記されている神様が作った神器と呼ばれる物が存在しそれを俺が持ってるらしい。
何それ?
俺って何気にファンタジーの人間だったんだな……
「ちなみに私も神器を持ってるんだよ?ほら、これが私の神器」
ヴァーリも持ってるらしく見せてくれた。
彼女の背中に
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