暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic22スカリエッティ〜Jail & Prison〜
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口へと到達した。そんな入り口であるスライドドアの前に、「久しぶりね、会いたかった」アルファやグレムリンのT型10機とV型5機が並んでいた。入口の側には、これまでには無かった鉄材が多く積み重ねられていた。
「お前は・・・」
「確か、アルファだったな」
「憶えていてもらえて良かった。私が誰とも知らずに破壊されるなど、私自身が許せないもの」
トーレとチンクがジェイルの前に躍り出て、臨戦態勢に移った。アルファは「IS発動、メタルダイナスト!」を発動した。入口の側に置かれている鉄材が生き物のように動き始め、彼女の側に浮遊し始めた。メタルダイナストは、金属類を意のままに操れるという、アルファのスキルだ。
「ジェイル・スカリエッティ。我らが父、プライソンがあなたをお待ちしています。案内に従って所内を進んでください」
そう言ったアルファの側にモニターが展開され、矢印が表示された。当然「看過できんな!」トーレが声を荒げた。そんな彼女へ「お前たちの意見は聞いてはいない!」アルファも声を荒げ、右足で地面を踏みつける。すると地面から鋼の壁が勢いよくせり出し、トーレとチンクを隔離した。
「ではこちらへ。プライソンの待つ部屋まで何事も無く辿り着けますのでご安心を」
「・・・。トーレ、チンク! 後から合流しよう!」
「「ドクター!? お待ちを、ドクター!」」
鋼の檻の向こうからジェイルを制止する声が聞こえてくるが、ジェイルはそれを聞かずに研究所内へと入って行った。通路内の矢印モニターに従って歩き続け、ようやく辿り着いたのは広大な部屋。
「こうして直接顔を合わせて言葉を交わすのは、生まれて初めてというのもおかしな話だな、兄弟」
「同感だよ、プライソン・・・いや、兄さん」
そこでジェイルとプライソンが、この世でたった2人だけの兄弟が、生誕から60余年と経過した今日、初めて直接会った。だがそれは、永遠の別離を迎える日でもあった。ジェイルは問答無用でグローブ型デバイス・“アナンシ”をはめた右腕を上に向かって振り上げた。
――ガーネットスラッシュ――
五指の先端に付いている鋭利な爪の部分より5本と赤く輝く細い絃が放たれた。プライソンは「問答無用か。ハハッ!」楽しげに横っ跳びして、床に切創を作り出しながら迫り来る絃を躱した。
「プライソン。君は遊び過ぎた・・・!」
――ガーネットランス――
放たった絃を解除したジェイルは右腕を引いて、すぐに貫手を繰り出した。爪より放たれる5本の絃は槍のように勢いよくプライソンの元へ向かう。その速度もあって、「おっと」プライソンの左袖を裂いた。
「面白いデバイスを造ってきたな、ジェイル。端から俺を殺しに来たわけだ。誰の差し金だ? 心当たりが多過ぎて困りもの
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