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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic22スカリエッティ〜Jail & Prison〜
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ミッドチルダ東部に在る森林地区。その深くに在る洞窟の奥に、プライソン一派のアジトがある。

「ガンマ。ケルベロスとオルトロスの格納車両に、追加のミサイルは転送し終えたな?」

居住区にあるプライソンの研究室。そこに彼、プライソン・スカリエッティは居た。10代前半ほどの少年という外見。薄紫色の髪はもっさりボサボサ。瞳は金色でツリ目。縦ストライプの青いYシャツに黒のベスト。紫色のジェストコールを羽織っている。

『ウチが任された仕事にミスするとでも? ムオーデル、グレンデル、共に10機ずつを転送完了。完全完璧、非の打ちどころ無し』

プライソンに答えたのは、“スキュラ”の三女であるガンマ。20歳ほどの女性で、深紅の髪は前と後ろ共に30cm程あり、顔は前髪の所為でまったく見えない。“スキュラ”共通の衣服である白のブラウス、赤いリボン、裾付近に白のラインが1本入ったプリーツスカートを身に纏い、個人で違うオプションとして、黒のトリミング・コートを羽織っている。

「ならいい。大事な時に弾切れなど、悔やんでも悔やみきれんからな」

2人が話しているのは、南部荒野地区に設置した巨大砲台2門を備えた列車砲・“ディアボロス”が有する巨大レールガン・“ウォルカーヌス”の放つコンテナミサイルの補充の件だ。ミッドチルダの管理局・聖王教会に対して戦争を仕掛けるため、その準備を進めていた。

『父さんの方も、プリンツェッスィンとゆりかごの方、ちゃんと調整してる? ミッド制圧にはゆりかごが必要なん――』

『当り前でしょう! プリンツェッスィンとプフェルトナーの調整は、この私と一緒にしたのだから!』

別のモニターが突然展開されたと思いきや、映し出された少女が声を荒げた。ガンマは『アルファ。声のボリューム、いっつも高い』と呆れ果てた。少女の名はアルファ。ブロンドのウェーブの掛かったロングヘア。“スキュラ”の長女にしてリーダーで、プライソンの助手を務めている。“スキュラ”共通の衣服に、オプションとして藍色のブレザーを着ている。

『プフェルトナーへ施した洗脳技術、コンシデレーション・コンソールもちゃんと機能し、ルシリオン・セインテストを撃破できた。プリンツェッスィンへのレリック移植施術も、問題なく済んだもの』

そう言って胸を張るアルファに、「俺に何か用でもあったのか?」プライソンが話を振る。すると彼女はハッとして、『はい。レジアス・ゲイズから再三にわたり、コールが入っているのですが・・・』と、プライソンに通信を繋げた理由を語った。

「レジアス? そんなもの放っておけ。俺にとってはもう利用価値の無い人間だ。局に捕まろうが自害しようが・・・いや、最後に挨拶くらいはしよう。繋げ」

『はい。では、繋ぎます』

アルファがそう言った直後、
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