ガンダムW
1572話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かった綾子だったが、今となっては普通に相手を撃破する事が出来ていた。
慣れるのに早過ぎないか? とも思ったが、元々生身での戦いを経験してきた綾子だ。
イギリスに留学してからは死徒やら凛の研究結果を狙ってきた魔術師やらと戦ったらしいし、他にも寝物語では埋葬機関とかいう組織の序列七位と戦いになった事もあるとか言っていた。
まぁ、そっちは死徒に関するいざこざが原因であって、結局お互いに誤解しての戦いであって、すぐに停戦したらしいが……半サーヴァントの綾子にとっても、脅威と認識する相手だったとか何とか。
ちなみに和解した後でカレーをご馳走になったらしい。
何故か……そう、何故かご馳走になったそのカレーは、かなりの美味だったと聞いている。
カレーについてはともかく、そんな風に生身での戦いを幾度となく繰り広げてきただけに、普通の人が相手を殺すという事に覚える躊躇も、そこまで深刻なものではなかったのが救いか。
今回俺達に任されたのは、あくまでも連合軍の援護というか、フォローだ。
それでも自分を狙ってくる相手を見逃すような真似はせず、複数のエアリーズが撃ってくるチェーンライフルを、トーラスはMAのまま潜り抜けていく。
普通の人間では耐える事が出来ないだろうGの機体機動だったが、半サーヴァントの綾子にとってはその程度なら問題はない。
そのままチェーンライフルの攻撃を掻い潜るように回避すると、次の瞬間にはMSに変形し、トーラスカノンを撃つ。
ドーバーガン程ではないにしろ、強力なビームがエアリーズを呑み込み、空中に爆発の華が咲く。
それを見て、OZも決してトーラスだからといって甘く見る事は出来ないと判断したのだろう。
無駄に戦力を振り分けるような真似はせず、地上のリーオーへと……いや、違う?
空を縦横無尽に飛び回っていたOZのエアリーズ隊だったが、次の瞬間には一斉にミサイルが発射され……やがて戦場に眩い光がそこら中に溢れ出た。
「予想外に冷静な判断が出来る奴がいたみたいだな」
眩い光に目を瞑りながら、光が生み出された直前にOZのエアリーズ隊がいた場所へとドーバーガンの砲口を向ける。
今回ベンティから要請されたのは、あくまでも連合軍のフォローだが……このくらいはやっておいた方がいいだろう。
「直撃、愛。……食らえ」
久しぶりに使った精神コマンドで機体と俺の身体に不思議な力が漲ってくるのを感じながら、トリガーを引く。
放たれた巨大なビームが光を貫くかのように飛んでいき……爆発の音が聞こえてきた。
……うん?
いや、爆発の音が聞こえてきたのは事実だが、エアリーズの爆発に比べると少し大きいような?
閃光弾の光が消え……やがて見えてきたのは、地上へと向かって墜落していくMS輸送機の姿だ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ