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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
809部分:第百二十六話 先の先をその三
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第百二十六話 先の先をその三

 辺りを紅が支配して。そのうえで。
「行くぞ」
「その紅の小宇宙は」
「私もまた命を賭ける時が来た」
 こう言ってだ。そしてだ。
 その小宇宙を己に凝縮させて。そのうえで。
 周囲に向けてその凝縮させた小宇宙を爆発させてきたのだった。
「何っ、この技は」
「受けるがいい、この争いの女神エリス最大の技」
 爆発の中からの言葉だった。
「スカーレッドビッグバン!」
 その大爆発をこう呼んだのである。
 その爆発がだ。玄室も何もかもを破壊せんとしてきたのだ。
「さて、アテナの教皇よ」
「死ねば諸共だというのか」
「そうではない。私は必ず生き残る」
 爆発の中でだ。声が笑っていた。
「左様、何があってもじゃ」
「生き残るというのか」
「だからこそこの技を使うのじゃ」
 そうだと言ってだ。爆発と共に紅の光も四方八方に放たれる。
 そしてその爆発と光の中でだ。エリスは言うのであった。
「さて、この技はどう防ぐか」
「どの様にしてか」
「この技ならばオリンポスも粉砕できる」
 確かにだった。今の技はそれだけの威力があった。エリスの言葉は偽りではなかった。
「間違いなくのう」
「その通りだな。だが」
「だが?」
「その技でもだ」
 こう言うシオンであった。その爆発に巻き込まれようとしているその中でもだ。彼は焦ってはいなかった。そのうえでの言葉だったのだ。
「私は打ち破ってみせよう」
「面白い。ではどの様にして私のこの技を破る」
「兵法と言っておこう」
「兵法か」
「それだ」
 これがシオンの返答であった。
「それを使わせてもらう」
「私はアーレス様の軍師も務めている」
 エリスはシオンの今の言葉を受けてこう言ってきたのであった。
「兵法もまた」
「わかっているというのか」
「アーレス様の為に身に着けたものよ」
 アーレスの為というのはまさに不変のものであった。
「そう、決してじゃ」
「そしてその兵法によってか」
「アテナを下し地上を制し」
 そしてそれからであった。
「オリンポスも制する。アーレス様の為にじゃ」
「私の兵法とは違うな」
「また護る為のものだというのじゃな」
「その通りだ。私の兵法はそれだ」
 まさにそれだといってであった。また構えを取るのであった。
 それと共にだ。シオンは己の言葉を続けてきた。
「いいな、それではだ」
「今度は何を見せるつもりじゃ」
「見せるものはこれまでと同じだ」
 それは変わらないというのだった。
「先の先を読んでだ。それで見せる」
「またそれだというのじゃな」
「それは変わらない」
 こう言ってであった。そうして。
 エリスの動きを見る。やはりここでも彼女の方から仕掛けてき
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