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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
806部分:第百二十五話 女神の戦衣その四
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第百二十五話 女神の戦衣その四

 その赤い杖を前にやりながらだ。シオンに対して言うのであった。
「待ってはいないな」
「戦いがあった」
 このことで返すとするのだった。
「それだからだ。それはない」
「左様か」
「そしてだ。戦うのだな」
「楽しませてもらう」
 エリスは悠然と笑いながらシオンに言ってみせた。
「思う存分な」
「貴様もまた戦いを楽しむのか」
「そういうことじゃ。それではじゃ」
「死ぬがいい」
 こう言ってであった。今悠然と杖を掲げてだ。言うのであった。
「この戦いでじゃ」
「先に行かせてもらう」
 彼はまた言った。
「勝利を収めてだ」
「心構えは見事じゃ」
 エリスもシオンのそれは認めたのだった。
「じゃが」
「だが、か」
「私にはそれだけで勝てはしない」
 こう彼に告げた。
「それを言っておくぞ」
「では先程の技もか」
「そうじゃ、通じぬ」
 それもだというのだった。
「私にも一度見た技はだ」
「通用しないのか」
「左様じゃ。通じぬ」
 こうも言ってであった。小宇宙を高めてだった。
 そのうえでだった。エリスが腕を振るってきた。そうしてだ。
「我が技も見せよう」
「争いの女神の技か」
「そうだ、その技をか」
「そうだ、技を見せよう」 
 杖を前に出して繰り出してきた技は。
「ブラッククロス!」
「むっ!?」
 その言葉と共にであった。黒い巨大な十字架が現われてだ。それがシオンに対して向かってきたのである。そう、漆黒の十字架がである。
 しかもその十字架をよく見ればだ。逆になっていた。シオンはその十字架を見てそのうえでこう呟いたのであった。
「逆十字か」
「左様。知っておるな」
「正しい十字架はアテナのもの」
「しかし逆十字はじゃ」
「アーレスのものだったな」
「そしてアーレス様の御力を表わすもの」
 それでもあるというのである。
「それがこの逆十字よ」
「そうだったな。アーレスの力か」
「私はアーレス様の御力を最も受け継いでいるもの」
 こうも言うエリスだった。
「それよ」
「そうだったな。だが」
「だが、じゃな」
「それもまた打ち破ってみせよう」
 こう言ってであった。そのうえでだ。
 シオンは再び身構えてだ。技を放とうとしてきた。
 それを見てだ。エリスはそのうえで言ってみせてきた。
「さて、どの技を放つのじゃな」
「どの技か」
「そうじゃ、どの技じゃ」
 それをシオンに対して問うのであった。
「どの技を使うつもりじゃ」
「それもまた見せよう」
 シオンはそれを言われても動じていなかった。
「ここでな」
「よかろう。それではじゃ」
「見るがいい」
 シオンもまたその技を放った。その技は。

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