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ep.033 特攻軍師
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子規はケースごと宙を舞い、目標地点目掛けて飛んでいってしまった。
◆◆◆◆◆◆◆◆
object本拠地の上空にてー
悠持に発射された子規はケースの上に乗り、風向きに合わせて微妙な軌道修正をしていた。
そして、あるポイントの真上に到達する。
「組織単位で戦闘をするなら、最初にインパクトのある登場をしないとね。」
子規の狙いは『度肝を抜くような奇襲』だった。
何においても重要なのは『第一印象』。
相手を驚愕させるほどの印象を植え付ければ、それだけで戦闘の流れが変化するだろう。
そして......。
『ついでに敵の本拠地の一部を奪い取る!』
ズドォォォォオオオオンッ!!
子規を乗せた巨大なケースはobjectの本拠地の天井を打ち破って見事に館に侵入した。
しかし、ここで子規の予想はハズレる。
『玄関ルームに人影なし......か。 百発百中と誇れるほどのセンスじゃないからなぁ....。』
子規の『未来を見通す数式』はあくまでの能力者の能力ではないため、機械的なまでの確実性は存在しない。
その的中率は良くて95%というところだ。
「よりにもよって10分の1もない確率を引くとか....。」
しかし、相手陣地から一部を奪ったのは確かだ。
すると僅かだが機械系の音が聞こえた。
子規はなんとなくマズイ予感がして顔を横にずらす。
無音で何かが子規の頬をかすめて通り過ぎる。
頬には細い傷ができ、赤い血がゆっくりと頬をつたう。
『これは銃弾。』
モニタールームで叶が子規を見る。
子規が持ってきた巨大なケースが気になるが、とりあえず子規を作戦にはめることには成功した。
「お前はでき過ぎるからな。 適当で丁度いい。」
建物に張り巡らされている放送設備のスピーカーから叶の声が聞こえる。
「ようこそ。 おもてなしとして、これからお前を数十万発の弾丸が30分間に渡って襲い続ける。 弾切れまで保たせるか、蜂の巣になるか楽しみにしてるぞ。」
放送が切れた。
子規は静かに集中状態に入る。
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