35話「犬さんのブラッドイーター戦 終」
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うむう……魔力を大量消費しすぎて、僕の体が動かない。
このままでは、麻薬の力で動けるブラッドイーターに殺されてしまう。
「そこの小僧ぉー!赤ん坊に毛が生えた程度の存在の癖に、俺をここまで追い詰めるとは凄いなぁ!」
相討ちか……。
ブラッドイーターも出血多量死で死ぬとはいえ……もっとみんなの尻尾をモフモフして生活したかったなぁ……。
覚醒して二ヶ月も立たずに死ぬとか……僕の人生って一体………
「これで……俺の人生も終わる……喜べ小僧……。
貴様はブラッドイーターを倒した強者よ……今日から鮮血の猛犬を名乗るが良い……。
そして忘れるな……俺と同じ匂いがする小僧。
これが貴様の――未来の姿だ」
その声が終わると同時に、倒れる音が響いた。
僕は視線を、ブラッドイーターに向ける。
そこには仰向けに転がって、事切れている奴の姿があった。
『犬さんの……勝利だお?』
『うむ……ギリギリだったな……』
戦いには勝てたが……こんな難易度が高すぎる戦闘はしたくないな。
剣術の技能を限界突破している時点で、可笑しい奴だった。でも――
「……こいつはこいつで、人生のレールから外れすぎている事に悩んでいた被害者だったのかもな……」
「胸が痛いですなぁ……傷が完治するまで、少しかかりそうです……。
また胸が小さくなりそうですなぁ……回復のために栄養が搾り取られそうです……」
僕もホワイトも、仰向けに寝転がる。
ホワイトの傷は酷いようだが、もう血は止まり、怪我が治りつつあるようだ。
「胸が小さくても良いだろ……僕はホワイトの尻尾をモフモフしたいんだ……」
「ふふふふふ……本当に変わっていますなぁ……。
普通はオッパイに興味を持つと思うのですが……」
……うむう……変態だけど、やっぱり良い女かもしれない……。
強敵との戦いで、命を賭けてくれる女性と巡り会えた。冬が近づいて寒いけど良い日かもしれない。
体力が回復したら、ご飯をたくさん食べて、たっぷり尻尾をモフモフしよう。
『おおっ!凄いですぞ!犬さん!』
いやな予感がするが……どうした?
『ホワイトたんと一緒に協力プレー!ブラッドイーターが弟子への愛ゆえに手加減して死ぬっていう展開が王道中の王道な感じがしますお!
敵も仲間も全部協力して、ラスボス打倒展開!』
「……お前らのせいで、感動が台無しだよ!」
戦争の勝敗は握った。
あとは……戦の後始末だけだ……。
【転生術スキルで、スキルスロットを2つ強奪しました】
【殺害カウンターが作動しました。
3万8000人です】
ゴブリン労働者3万 ゴブリンの精鋭千匹 難民ゴブリンの集落7000匹
【スキルスロットを合計5個獲得しました】
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