34話「犬さんのブラッドイーター戦A」
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そのままブラッドイーターは速度を上げて――浅い落とし穴へと右足を嵌らせた。
短い木の杭が、木靴に突き刺さる。突然の事に、体勢が崩れて足を挫きそうになっていた。
「ぐぬぅ!?」
「痛っ!」
僕も落とし穴に引っかかって、右足に浅い傷を負った。
自分の靴だけ、丈夫すぎる草で作ったのと、体重が三歳児で軽いから軽傷だ。
『ふたりとも、皆が仕掛けた罠に引っかかってどうする!?』
『犬さんー!自爆らめぇー!』
僕は痛みを耐える。作り笑顔で笑って耐えて距離を取りながら――ブラッドイーターの精神を消耗させるために話しかけた。
「馬鹿ゴブ、ここはお前が死ぬ場所だ。
前向きな臆病者……もとい戦略輸送部隊の皆も総動員して作らせた膨大な罠がここにある。
どうやら、罠だらけすぎて逆に気づけなかったようだな。
僕の攻撃を避けながら、どうやって生き残る?
罠に注意を逸らせば死ぬぞ。
矢に集中しても死ぬぞ。さぁどうする?」
『悪役さんみたいだお』
「それは貴様も同じ事だろう……犬コロ。
俺の剣から逃げながら、どうやって罠を回避するのだ?」
「我慢して耐える」
「は?」
「僕たちの生命力と病気に対する耐性は、他の種族を超越している。
お前の怪我が治らなくても、僕の怪我はすぐ治る。
だから、何の問題もない。
死ぬのはお前だけだ――ブラッドイーター」
「俺が動けなくなる前に、貴様が死ねば良い!
今すぐ、真っ二つにしてやろう!」
再び、戦端が開かれた。ブラッドイーターが剣を振り、僕は後ろ足で器用に走りながら、連続して矢を放つ。
この戦い……ブラッドイーターが、怪我をたくさん負って、動きが鈍ったら僕の勝ちだ!
「ホワイト!距離を取って遠距離攻撃だ!
この馬鹿を罠の上で歩き回らせろ!」
「なんと卑劣な犬コロだ!」
さぁ!持久戦になったらお前の負けだぞ!
もっと精神を消耗させるんだ!ブラッドイーター!
じわじわと迫り来る死の恐怖でっ!心をへし折ってやる!
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ブラッドイーターのスキル。
剣術スキルLv99 限界突破
達人の矢は迎撃できないけど、ブラッドイーターは限界を超越してすごいんだぁー。
野生の勘Lv99
レンジャースキルと似たような索敵系スキル。
攻撃の探知や、良い道の探知もできるけど、走っている状態+周りが罠だらけだと察知する前に、罠を踏んでしまう。
今まで取得した技能スキルまとめ + ゴミスキル
http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Game_fuu_sukiru/Ginou.html
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