33話「犬さんのブラッドイーター戦@
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本刀だな……』
ダ、ダマスカス鋼って言った方が格好いいだろ!ロストテクノロジーだし!
『犬さん、ブラッドイーターが日本刀に釣られてないお?』
なんだと……?
……ブラッドイーターは、地面に突き刺さった剣を見ている。
だが、動かない。落ち葉を凝視している。
落ち葉の下に――大量の落とし穴がある事がばれているようだ。
刀剣を抜き、怒りで身を震わせている。
「俺は剣を見ただけで分かる。
あれは……刃紋が美しいだけ……しか取り柄がない普通の剣だ。そして、落ち葉の下は――底に、鋭い木の杭が設置してある落とし穴。
ホワイト、お前は嘘をついたな?
切り刻んでやろう、最初はどこが良い?
腕か?足か?いや、足だとすぐに終わってしまう。
最初は――左手を貰うぞ!」
50mの距離を詰めるために、ブラッドイーターは走り出した。
……僕とホワイトは、全く口調が違うのに、中身が別人だと気づかない時点で、人として、ゴブリンとして可笑しいと思うぞ……本当に剣以外、全く興味がないでやんの……。
僕は間合いを詰められないように、距離を取り、ズボンのポケットから――煙幕弾を取り出した。
ボシュッー!
地面に勢いよく叩きつけて、白い煙を周りに溢れさせる。
ホワイト!体を戻すぞぉー!
「やれやれ、拙者の魅惑的な身体が切断されそうで大変ですなぁ!」
『胸がもう少し大きいと嬉しいお』
『うむ……オッパイがイッパイ大きい事は良い事だな……だが小さいオッパイも素晴らしい……』
ホワイトは化合弓を置いた場所へと急いで走る。
その背後で、ブラッドイーターは煙幕を気にせずに突撃した。
僕の意識は三歳児の身体に戻り、即座に矢筒から8本の矢を取って、ツッコミを入れて――
「そういうのは、もう少し尻尾が育ってから言え!」
8連矢を放つ。ブラッドイーターは足を止めて、その場で迎撃する事を優先した。
視界が悪いが、技能スキルで攻撃を感知して、本能的に矢を弾いて弾きまくっている。
拳銃弾と何ら変わらない威力があるはずだが、奴は技巧はそれをものともしない。
「矢などっ!効かぬわ!」
僅かな時間を稼げた。僕は矢を一本、化合弓のケーブルに絡ませて、力強く限界まで引き絞る。
見せてやろう。これが軍船を撃破した最強の矢だ!
名づけて!軍船撃沈矢!普通の矢でやったら間違いなく弓そのものがぶっ壊れるエネルギーが発生し、矢が勢いよく飛び出した。
音速を越え、ブラッドイーターの胴体目指して突き進む。
『ネーミングセンスが皆無だ!?』
『シンプル・イズ・ザ・ベストだお』
これが……連射性能が全く向上しないのに、僕が化合弓を作った最大の理由だ。
船を沈没させるエネルギーを込めた矢は、命中率が著しく悪くなるから
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