33話「犬さんのブラッドイーター戦@
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前の低賃金労働者なんじゃ……?
(……そんなまさか……?)
そういえばホワイト。
最初に会った時、大剣を振り回していたよな……?
幾ら怪力でも、大剣よりも槍の方がいいぞ……回転させるエネルギーを利用すれば連続攻撃できるし、リーチ長いし、構造が単純だから整備しやすいし、アルミニウムで作れば錆びないし軽いし。
槍術は応用が効いて美味しいぞ?まぁ遠距離攻撃が一番最強だから、槍なんてウンコだが。
(せ、拙者がやってきた修行は全て無意味だった……?)
ああ、返事はしなくて良い。なんかホワイトの気持ちが伝わってきて悲しくなるから。
もう少ししたら、体を返すぞ。
援護射撃するから、予定通り距離を取って、弓を拾って参戦してくれ。
(主様が戦の天才なのは分かりますが……これ勝てるのでしょうか……?)
……近接戦闘を挑めば、間違いなく、僕たちは死ぬだろう。
だが、近接戦闘しか出来ない馬鹿が相手なら、僕らは勝てる。
信じてくれ、ホワイト。
遠距離戦は、数が多い方が圧倒的に有利なんだ。
出来る限り多方面から矢を打ち込んで、嫌がらせをやってやれ。
毒は……残念ながら、探知系のスキルに反応するだろうから用意してないがな。
『犬さん、40人全員でブラッドイーターと戦った方が良いんじゃないかお?』
森の中では、投石は役に立たない。
弓兵はモッフルに預けたし、数だけ居ても意味がない。
一人二人と真っ先に切断されて、恐怖で獣人達が大混乱する可能性が濃厚すぎる……。
あいつら全員が弓を使えれば……良いんだが、初心者用の化合弓は配り終えたしなぁ……。
安全な場所で待機する仕事で十分だろう。
『足手まとい扱いとか酷いお』
『うむ……所詮、新兵だから……激戦では役に立たないという事なのだろうか……?』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僕とブラッドイーターは、距離にして1kmほど離れた場所へとやってきた。
紅葉に染まった木々が多数あり、地面は見えないくらい落ち葉で埋もれている。
足跡や穴があったとしても、分からないくらいだ。
「ささっ、こちらです。
あそこに置いてある剣がそうです」
僕はそう言って、右手で指し示した。
その方向には、地面に突き刺さった剣がある。
ゴブリン達から略奪した剣を、凄そうに見える感じに焼き直した代物だ。
無論、材質は単なる鉄。ダマスカス鋼のような鋭い切れ味はないが、ダマスカス鋼っぽく見えるように、美しい刃紋を施した。
本来なら、2種類の鋼材を組み合わせてハンマーで叩きまくって、素材同士を緻密に絡み合わせて作る必要が――
『ダマスカス鋼って、ただの日本刀な件』
『あれ……?製法がほとんど日本刀……?』
『うむ……素材を重ね合わせて、ハンマーで叩きまくる時点で日
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