32話「犬さん、ブラッドイーターを誘惑する」
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いー!師匠ぉー!」
僕のこの発言を、精鋭ゴブリン達は笑い飛ばした。
さすがに、そこまでブラッドイーターはキチガイではないだろうと思い込み、口々に――
「馬鹿め!ブラッドイーター殿がそのような安い誘惑に乗る訳がな――」
「獣人の小娘を拷問して、量産させれ――」
「ふははははっ!馬鹿だぞ!この獣人――」
3匹の精鋭ゴブリンは、最後の言葉を呟けなかった。
首を浅く切断されて、血液が噴水のようにドビューと飛び出ているからだ。
……お前ら、ブラッドイーターをそこまで信用してどうする。
お前らが労働者ゴブリンを食用肉や奴隷として見下してたように、ブラッドイーターがお前らに向ける視線は……『切断できる肉』だって事に気づいてなかったんか……。
優れた刀剣のためなら、安い誘惑に乗るような社会不適合者だぞ……。
「その話……本当だな?
もしも、嘘ならば……ホワイト。貴様をゆっくり寸刻みにするが?」
「僕の言う事には間違いはありません!
それに師匠!そいつらはゴブリンの精鋭ですよ?
ほら……切り刻みがいがあるでしょう?めっちゃ殺しがいがありますよね?」
「そういえばそうだった。
斬り答えがある肉だったな……そろそろ斬り時――という事なのだろう」
そう言って、ブラッドイーターは後ろを振り返る。
「死ね、ゴブリンの勇者達よ。
俺の新しい愛刀のために、剣の錆となれ。
全員かかってこい!お前らが生き残るにはっ!俺を殺す以外に選択肢はないぞ!」
……この後、精鋭ゴブリン100匹と食用ゴブリン200匹が、1匹残らず追い掛け回されて、殺害?されたのは語る必要もない出来事だった。
こりぁ……スキルスロットのせいで、完全に道を踏み外しまくって社会性を全く身につけてないな……。
技能スキルで、索敵とか、剣術スキルを取得しちゃっている時点で、育った環境も容易く想像できる。
恐らく僕の予想では――ブラッドイーターは、略奪共同体に近い組織に育てられた元少年兵だ。
殺戮マシーンにならないと生き残れず、殺戮マシーンであるが故に社会復帰できない。
とんでもない社会不適合者である。
?
〜ボツネタ〜
……ところであっちで大きな煙が上がっているんだが、何があったんだ?
『モッフルが放火して、ゴブリン達を次々と崖から落としてますお』
殺ればできる奴だったんだな。
良い尻尾を持つ獣娘がいたら、モッフルに紹介してやろう。
ホワイト(師匠は相変わらず……酷いお方ですなぁ……
これで、もっと人格がまともだったら、ゴブリンのご婦人からモテモテでしょうに)
★(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)先生ー!
ホワイトの身体で技能スキル使えば良いと思いますー!
●(´・ω・`)他
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