暁 〜小説投稿サイト〜
IS 輝き続ける光
幕間 とある少女の独自
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取りながらそんなことを考えて席に着くと周囲の席からの声が聞こえてくる。

「あの怪物、霧雨君が倒してって本当なの?」
「本当本当!新聞部も写真を撮ってるし本当よ、怪物が出て来たのを見て飛び出して3組と4組の子を救い出したんだって!」
「へ〜本当に物語みた〜い!!」

何処か誇張表現されているが大体あっている。救い出したというか戦うのに邪魔だからどいたというのが正しいだろうが。そしてなんとなく私はこの話に巻き込まれると偉い事になると直感しさっさとご飯を掻き込んで食堂を飛び出した、後からクラスメイトの本音に聞いた話では食堂に居た3組の代表の子はもみくちゃにされながら話を聞かれたらしい、脱出して正解だった。

授業も休みという事でどうやって過ごそうかと思ったが以前にネット通販で買った小説全巻シリーズ、『竜の戦士』があった。丁度良いからあれを読破してやろうと思い部屋へと戻ろう廊下を歩いていた時その途中の曲がり角で向こう側から来た人とぶつかってしまった。

「キャッ!!」
「おっと」

倒れ込んだ……はずだったが気づけば自分は普通に立っていた、確かにぶつかって倒れたと思っていたのに。

「悪かったな、考え事をしてたもんでな」
「い、いえこっちこそっ……!?」

ぶつかったことを謝罪するとそこにいたのは先日怪物を倒した霧雨 閃輝その人だった。昨日事が鮮明にフラッシュバックし顔が熱くなっているのが解る、小さな声で大丈夫だというと彼はそうか、じゃあな腹減ってるで。と食堂へと向かって歩き出そうとするがここで食堂の事を思い出した。今食堂は先日の事で話題沸騰中だ、そんな所に彼が行ったら大変な事になる。伝えなければ……!ばっと伸ばした手は閃輝の上着の裾をきゅっと握った。それに彼は不機嫌そうにまだ何かと言った。

「あ、あの……い、今食堂は……行かない方が……良いですよ。昨日の、事で、凄い盛り上がってます……」
「何っ?……ちゃ〜確かに考えてみれば当然か」

困ったように額に手を当ててどうするかと呟く。閃輝は本日は休みで食事が終わったら部屋で大人しく過ごそうと思っていたが食事が出来ないのは痛い。自分で作ろうにも食材など持ち合わせていない、咲夜は本社への連絡と報告で居ない……。

「あ、あのぉ!!わ、私の部屋にお、大きめのカップ麺ならありますけど……よ、良ければ食べますかっ!?」
「……良いのか?」
「は、はひゅい!!わ、私昨日助けて貰ったからその、そ、そのそのお礼って訳じゃないですけど……!!何かしたくて……!!」

真っ赤になりながらも必死に気持ちを伝えてみる、もう顔が高熱でも出している時のように熱い。閃輝は一瞬考えるようなそぶりをする、そして彼女に下心などは無く本心からそう思っている事と自分に対するあこがれの様な物も察した
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