第3章:再会、繋がる絆
第81話「一時の休息」
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名乗り出る。
...さすが吸血鬼。あの傷を治して体力も回復したんだ...。
「....負けないわ。」
「こっちのセリフだよ。」
「(...あれ?なんか火花が散っているように...?)」
...二人に何かあったっけ?正直名前の字面が似ている程度しか...。(奏、葵)
「(...さて、僕もパワーアップした葵や奏の強さを見るのは初めてだ。)」
奏はともかく、葵は霊脈とのパスを繋いだ事で全盛期に近づいたからな...。
どう戦うのか、楽しみだ。
「どうして優輝やその周りはこう...休まる暇がないんだろうね。」
「...なんか、悪いなアリシア。」
そして、その模擬戦を管理するのにアリシアが割り当てられた。
...さすがに、他にもやる事があるからな。
正式な模擬戦ではないから、トレーニングルームの端で僕と椿が守る形になっている。
「まぁ、軽い模擬戦だから息抜きもできるんだけどね...。」
「軽い...ね。」
確かに本気ではないが、軽く見えるだろうか...?
「....始まるわ。」
そして、椿の呟きと同時に奏が駆け出した。
...なるほど。葵は迎え撃つつもりか。
「は、ぁっ!」
「っ...!」
ギ、ギィイン!
それは一瞬の出来事だった。
ハンドソニックを使って奏は二連撃を放ち、葵はそれをレイピアで素早く凌ぐ。
だけど、それは見えない訳でも対処できない訳でもない、ただの様子見だ。
「葵...凄いな...。」
「私としては、奏の動きの方が驚いたわよ。」
「え、えっ?な、何か驚く事があったの?」
しかし、今のぶつかり合いはただ斬りかかっただけではない。
アリシアにはそうにしか見えなかったが...。
「葵は最初は普通に受け止めるつもりだったわ。人間と吸血鬼じゃ、力の差が歴然だものね。」
「だけど、葵は逸らした。なぜだかわかるか?」
「...そうしないと、いけなかったから?」
再び斬り合い、魔力弾も飛び交うようになったのを背景に、アリシアと会話する。
会話しながらも、ちゃんと試合は見ているから大丈夫だ。
「その通り。...奏はな、攻撃が当たる直前に、その当てる場所をずらしたんだ。」
「ずらす...?」
「そうだな...例えば、武器を叩き落そうと手を狙ってくるだろう?すると、防ごうと狙われた方も動く。そこで、いきなり狙う場所がずれて、腕辺りを狙われるとどうなる?」
「思っていた所と違う場所を攻撃されるから...防御が崩される?」
「概ね正解だな。」
防御は行う際に、意識を少なから
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