第21話 決意の口づけ
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先ほどから何が可笑しい!」
『可笑しいとも!私の標的はあくまであの娘どもだが、ここ数年此処まで私に食い下がれる奴は現れなかったのでな。もっと楽しませろ剣の英霊!!』
「っ!」
『ほぉ!隙をついたつもりだったが、何故動揺しないんだ?』
ラミーはシーマをサーヴァントである事を言い当てたにも拘らず、それに対して動揺せずに自分の腰の入った一撃を難なく躱した事に疑問を口にする。
「お前の事は事前に聞いていたからに決まっている。この悪党めっ!」
『なるほど。既に私の事は把握済みだったか。で、私を悪と断じると言う事は、正義を気取っているのか?亡霊風情が』
「余が何者であろうが関係ない。ただ貴様の言葉も行動も全てが許せないだけだっ!」
『クク、義憤から来る善性と言うわけだ。穢れも知らないその様な善性とは正しくヒーローだ。そして奇しくも、私にとってはそれだけで標的に加えるに値するッッ!!』
全身を纏っていたオーラが紫電に成り代わる。
紫電を全身に纏わせたラミーは、先程と同じくシーマを食い殺すかのような猛攻を浴びせる。
シーマは紫電の付加効果に警戒して、先程の様に大胆に懐に飛び込む動きを否応なく制限される形となり、防戦一方になる。
「クッ!」
『如何した正義の味方?!悪が許せないんだろ?そんな憎っくき相手にやられぱなしで良いのか?!最優のセイバーの名が泣くぞっ!!』
傍目から見ても圧され始める戦況であるが、悔しくも士郎とエジソンは助太刀することが叶わない状況だった。
「むぅ!こやつ等め、我らとシーマとを分断する気だぞ!」
「ああ、しかも俺達が此処を離れられないのを分かっているかのような動きだ。2人ともしっかり気を持て!絶対に守り切る!」
「「は、はいっ!」」
今の声はフィーネとリザだ。
2人は周囲の戦闘音で目を覚ましてしまったのだ。
しかし意外と落ち着く2人に驚くエジソンだが、本来の2人は軍人である事もあるのだろうと納得している。
だが、だからと言って庇護対象である事には変わらない事実であり、2人+αを守るような陣形でオートマタを蹴散らすしかないのだ。
そして+αと言うのが――――。
「無理せずに下がってろ」
「クッ・・・ソッ」
百代だった。
未だ全快状態でもない体の上に、フィーネとリザを庇う為に負ったラミーから受けたダメージにより立ち上がるのも苦しそうにしているのだ。
しかしお荷物状態など、百代には我慢できない屈辱だった。
「士郎!」
「なんだ!今手一杯なんだが!」
「私を回復させる手は無いのか!今だけでもいいんだ!」
「・・・・・・・・・・・・」
士郎としては勿論ある。
己
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