第21話 決意の口づけ
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とシーマが軍勢を裂くように一直線で来た。
「士郎!?それになんだその格好は!それにシーマも、如何して鉤爪のグローブをはめてるんだ?それに、このクリーチャーがトーマスさん本人って如何いう事だ!?」
あまりの事態に困惑し、流石の百代も士郎に対して矢継ぎ早に質問を口にする。
しかし疑問に答えている暇すらも、現状は許しくれない様だった。
『武神の称号を仮にも受け継いでいるのだ。この程度の状況、瞬時に把握しろ』
「っ!?お前・・・!」
士郎達からそれなりに離れた地点に、軍神ラミーが到着するなり百代を罵倒する。
「軍神!?――――如何してアンタが此処に居る?」
『・・・・・・・・・・・・・・・答える義理は無いな』
士郎の質問された軍神は、何故か百代の時とは違い、見下すような圧力が声音から消して淡々と言うだけに留める。
「何が応える義理は、だ!お前が私を此処に蹴り飛ばしたんだろ!?」
「・・・・・・・・・?」
(と言う事は意図して百代にこの現状を見せつけ様としたのか?)
士郎が探る様に軍神を見ると、何故か居心地悪そうに身じろぎする。
『・・・・・・故意では無い。少々蹴る方向を間違えただけだ』
「どちらにしろ私を蹴り飛ばしたことには変わりないだろうがっ!」
『ああ、そこは否定する気は無い。お前を見てると痛めつけたくなるのでな』
「っ!それにどうして此処に居る!マルギッテさん達は如何したんだ!」
『勿論全員蹴散らしたからに決まっているだろ。ああ、心配せずとも必要以上に痛めつけてはいない。その価値も無いんでな。お前やお前の抱えている娘たちと違ってな』
「お前っ!」
軍神の言葉に百代は殺気立つ。
そして今度は如何してマルギッテがこの話の中に出てるのかと、士郎とシーマの2人は疑問が尽きなかった。
しかし矢張り今はその疑問にも答え合わせをしている暇はない。
「内容はよく解らんがアレは敵なのだろう?ならば葬るだけの事!」
「シーマ!?」
士郎の制止も聞かず、シーマは軍神に向けて突っ込んで行く。
「フッ、せい、ヤッ!!」
『ク、ククク・・・!』
シーマは軍神に果敢で切り込んでいくが、ラミーは全てを躱しいなし手甲で防ぎ、捌いて行く。
勿論ラミーも防戦一方等には成りもせず、百代すら捉える事の出来ない神速の正拳の連打と凶悪な蹴りを混ぜながらシーマを攻める。
それをシーマも捌ききり、隙があれば即座に攻撃に転ずる。
剣と手甲がぶつかり合う度に火花が散り、夜闇に一瞬だけ光が生まれる。
攻守の入れ替わりが激しい2人の戦闘の苛烈さたるや、衝撃だけで周囲のオートマタの軍勢がどれもこれもスクラップへと変貌していく。
「
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