第21話 決意の口づけ
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前達が誘拐した御2人であってお前達じゃない。それにおアンタたち猟犬部隊じゃ、コイツは手に負えないぞ」
『それは貴様もだろう?ボロ雑巾』
「クッ!」
((((((???))))))
ラミーの言葉に露骨に顔を顰める百代に対して、軍神を警戒しながらも疑問視する猟犬部隊隊員達。
だがマルギッテだけはそれに取り合うことなく、百代の前に出る。
「マルギッテさん。何を?」
「此処は私が足止めします。部下達と共に行ってください」
「「「「「「隊長!?」」」」」」
「フィーネとリザが今此処に居るのは猟犬部隊の罪であり、部下たちの責任は上官である私の責任です」
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
「勿論厚かましい事を言っているのは百も承知です。ですがどうか・・・」
マルギッテの決意を聞き終えた部下達はフィーネとリザを百代に預ける。
「な、何だ?」
「見て分からないか?御2人を頼むと言う事だ」
「2人とも、何を?」
「申し訳ありませんが隊長、我々にも面子が有ります」
「それに隊長に何もかも尻拭いさせる気はありません」
「それに私たちの一番の武器はお互いの短所をカバーしあい、長所を何倍にも引き上げる事で生まれる連携力です」
「ですからどうか汚名返上とまでは行かずとも、贖罪の第一歩とさせていただきたいのです」
「お前達・・・・・・」
気が付けば猟犬部隊の全員が百代の前に立ち、ラミーを迎撃する体制を整えていた。
「任せていいんですか?」
「ええ、此処までいえば彼女たちは聞かないでしょう。ですから2人をお願いします」
「分かりました」
百代はマルギッテ達のその場を任せて走り出す。
それを黙って聞いていたラミーは、仮面越しでも判るくらいにうんざりしていた。
『青臭い忠臣ごっこは終わりか?』
「ごっこなどではありません。これは不退転の決意です!」
『・・・・・・僅かな間とは言え、時間の無駄だったな』
「何の話です?」
『いや、何。随分と盛り上がっていたので、空気を読んで黙って待っていたのだ。しかし蓋を開ければこんな事に時間を掛けたのかと――――無駄だっと思ってな』
「で」
相変わらず要領を得られない言葉に疑問を漏らそうとした瞬間、マルギッテを含むその場にいた猟犬部隊全員、ラミーによって叩き伏せられて地べたに倒れていた。
『フン、本当に時間の無駄だったな』
百代を追う為、猟犬部隊たちを背にしたところで、マルギッテから続々とよろめきながらも全員が立ち上がる。
「ま・・・待ち・・・な・・・・・・さ、い」
『・・・・・・ヤレヤレ、大人しく寝ていた方がこれ以上痛い目に遭わず
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