第21話 決意の口づけ
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礼者めっ!」
「身の程を弁えない態度に我らに対する侮辱、もう許せん!」
「隊長!如何か戦闘許可を。誇りを失った愚物共に我らの正義を思い知らせると――――」
「いい加減にしなさいっ!!」
「「「「「「「ッッ!!?」」」」」」」
思いもよらないマルギッテからの叱咤に、彼女以外の隊員たち全員が驚く。
「大人しく聞いていれば何です、その口の利き方に態度は!?」
「た、隊長・・・?」
何故自分達が怒られているのか、本気で理解できていない顔だった。
「お前達もです!お前達のしたことは救出でもなんでもない、単なる犯罪ですよ!」
「そ、そんな・・・!」
「お前たちのしたことで誰が責任を取ると思っているんです!?勿論私も取りますが、一番重い責任と非難を浴びるのはフランク中将ですよ!」
「私達はその様なつもりは・・・」
「自覚が無いとは余計に性質が悪いとはこの事です!お前たちの所業と態度で、祖国ドイツと偉大なる先人たちに一体どれだけの恥を塗ったと思っているのですか!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
あまりの部下たちの酷さに、マルギッテは深い溜息をつく。
当の本人たちは、反省をしているか否かは判らないが、明らかに落ち込んでいるのは傍目から見ても解る。
そして百代はマルギッテの憤慨と失望から来る叱咤によって出番を失くし、完全に蚊帳の外であった。
「兎に角、今から藤村組に戻りま」
「っ!?待った!」
百代に庇われる形で足を止めたマルギッテ。
百代に倣って見た視線の先には――――。
『ほぉ?感覚が昼間とは桁違いじゃないか、ボロ雑巾』
世界最強の傭兵、ラミー・ルイルエンドがいた。
「軍神が何故ここに!?」
『何時何所で何をしようが勝手だろう?それにしても暇なら私と遊ばないか』
「そんな暇は」
「隊ちょ、がはっ!?」
ラミーの戯言に取り合う気もまるでなかったマルギッテだが、部下の1人が事前に気付いて彼女を突き飛ばし、代わりにその部下自身がラミーの不意打ちを喰らった。
「エミリアっ!?」
「貴様っ!!」
『心配せずとも大したダメージでは無い。単に貴様らが構おうとしないから、少々揶揄っただけだ。――――だがそうだな、次は今お前たち2人が抱えているそいつらを痛めつけるのも面白いかもしれんな』
「「ッッ!!?」」
フィーネとリザを抱えている2人は、目を付けられた事に驚くと共に最大限に警戒態勢になる。
だが驚く事に、ラミーの視線を遮るように2人の前に出たのは百代だった。
「とっとと逃げろ」
「な、何のつもりだ?!」
「私達を執拗に追いかけて来たのに・・・」
「勘違いするな。私が守るのはお
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