おまかせあれ
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少女たちはこの様子を確認しており、撤退していることを彼女は知らなかった。
シリルside
さっきまでの明るい空気が一転して重たいものになっている。敵は元々五人だったから、俺たちが約半数の三人を早々に退治したことでいつ村に戻れても不思議じゃないと思っていたんだけど、まさか増援がいるとは・・・てかあそこまでの大きな組織だったんだな。てっきりかなり小規模の山賊なんだと思っていたよ。
「で、この事態をどうするかだよね」
落ち込む村の人たちからは離れたところで作戦会議。彼らは一喜一憂しててもらっていいんだけど、俺たちはそんなことをしている余裕はない。こんなことで依頼を失敗したなんて、ギルドの名前に傷をつけちゃうし。
「増援に来た相手がどれくらいの実力か・・・だよね」
一番の問題はそこだ。悪魔の心臓や冥府の門では主力だった七眷属や十鬼門だけが強く、大半は雑兵だった。今回もそのパターンだといいんだけど、もしそうじゃないとかなり危険なことになるんだよなぁ。
「そこは大丈夫でしょ。見た感じ寄せ集めって感じだったし」
「え?そうなの?」
心配する俺とウェンディとは裏腹にケロッとした感じでシェリアがそう言う。人数が増えたことで気が動転してたけど、しっかりと見ると大したことない連中ってわかる部分があったのかな?
「でも数に押されるってこともあるんじゃない?」
「五倍くらいはいたよね〜」
「こっちは使えないのが二人いるであります」
「あら?それは誰のことかしら?」
シャルルたちの言う通り、人が多いとそれだけで押し込まれてしまう。単なる寄せ集めだったとしても、三人はそれなりに強い人物がいるわけだし、雑魚を囮に押し切られたら正直厳しいかも・・・
「ならこれから考えることは?」
「あの大人数をいかに減らすかってことかな?」
人が多いのを減らさないことには勝利することは難しい。だから、どんな方法を使って彼らを減らしていくかを考えないと。
「リオンたちに助けを求めるのは?」
「評議院は人がいないのはわかるけど〜」
「ギルドの皆さんなら手を貸してくれるんじゃ・・・」
俺たちが作戦を考えようとしている中、シャルルたちがあることを思い付きそんな提案をしてくる。
「それも難しいと思うよ」
「なんでよ」
しかし、シェリアがその意見を即座に却下する。それが解せない白猫少女は詳しい説明を求める。
「ギルドを出てくる時に言われたんだけど、他にもたくさん依頼が来てるらしくて大変なんだって」
「だから依頼が終わったらできるだけ早く帰ってきてほしいって言われてるんだよ」
「そうだったんだ〜」
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