39話 持て余る力 3.11&12
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たシーマは感心していた。
「アッハ〜、やるじゃない。このガンダムもどきが」
シーマはスレッガーを狙い定めて、数々の攻撃を繰り出していた。スレッガーはそれを長年の勘と技量で受け流していた。その動きを見たシーマは舌で唇を舐めていた。
「いいねえ、涎が出そうだよ。あたしのパラス・アテネの相手になる奴がいるとはねえ。もう少しギアを入れてみようか?」
シーマの気分が高まり、それに呼応するようにパラス・アテネが緑白く輝いた。
「うふふ、次はちょっと早いよ。避けてみい!」
パラス・アテネが急加速した。その動きにスレッガーが立ち構えた。視覚でその動きを確認していた。
「(この動きには・・・この回避で間に合うか)」
スレッガーは計算で導き出した回避行動で動いた。それが足りない。今までのパラス・アテネの動きならば、可能だった計算よりも半歩後ろだった。パラス・アテネの鋭い斬り込みがリ・ガズィのサーベルを持つ右肘より下を切り取った。
スレッガーとシーマともに舌打ちをしていた。片や避け切れず、片や斬りきれず。シーマは次の斬り込みに入っていた。その動きをさせる前にスレッガーは無事な左腕の方でパラス・アテネのサーベルの持つ手を掴んでいた。その動きにシーマが驚く。
「何と勘が良い!」
掴んでいる間スレッガー、シーマともお互いの声が聞こえた。スレッガーはその声が女性のものだということが分かり、
「何だ女なのか、相手は」
と口にしていた。それに対してシーマは苛立ちを感じた。
「何だい。女じゃ悪いか、お前にとっては!」
スレッガーは肩を竦ませて答えた。
「女は抱くのが趣味でね。戦うのは趣味じゃない」
シーマは高らかに笑った。スレッガーの冗談に。
「アッハッハッハ。じゃあさあ!」
シーマの操るパラス・アテネはスレッガーのリ・ガズィの掴む手をからサーベルを離し、もう片方の手に持ち替えては瞬時にリ・ガズィの両腕、両足を切断した。
「何と!」
その動きにスレッガーは驚いた。自身油断はしていなかった。が、相手の技量がスレッガーの上をいっていた。そう感じていた。
「あたしがお前の傍で看取ってやるよ!」
そう言ってシーマはサーベルをリ・ガズィの頭上より振り下ろそうとした時、パラス・アテネのサーベルの持ち手が爆発した。
「ぐっ、何!」
シーマは誰かに攻撃されたと思って見回した。すると1機の大型なモビルアーマーが目に入った。その機体の識別はパラス・アテネにも登録されていた。
「・・・オーキス、GP03。凍結されたんじゃないのか!」
そうシーマは叫ぶと、GP03から次々とパラス・アテネへと弾幕が浴びせられた。それをシーマは気をつけながら避ける。そして怒りを
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