39話 持て余る力 3.11&12
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しは全て結果を見なければ答えは出てこない。万事どうでも良いなど私が思うだけであって、それは傍観、停滞を意味する。進化に停滞など有り得ない。そこの周りにいる人たち全員がどう思うか、考えるか、これが大切なんだよ」
アムロは頭を掻きむしった。そしてテムに詰め寄った。
「じゃあ親父は地球に隕石が落ちて住めない星になっても一つの選択だというのか!」
「起こり得る1つの選択肢だ。やる側の、そこまでのリスクを負ってまでのことについて何らかの理由を考えたことはあるかい?」
アムロはテムの言うことに言葉が詰まった。ただ破壊が正しいことではない一辺倒でしかなかったからだった。傍にいたクワトロは厳しい表情でテムを見ていた。テムは嘆息した。
「困っているひとを助けたいので動いているならば、そんな彼らを救ってやるための戦いだということも知って戦うことだな。首尾よく全てを綺麗にした後何も残らないぞ」
クワトロはアムロの現状での限界についてテムが良く説明したと思っていた。アムロは大人すぎた。まだカミーユの方が純粋でいる。力を持つ者がそれを避けて通ろうとすることをアムロは実践してきた。それは社会的には非常に迷惑なことでもあった。
組織は優秀な人材は上にあるべきである。それが世の為だ。逆はそれこそ不幸でしかない。
ハヤトは親子の話から強引に本題へと戻した。
「レイ博士。話が脱線してます」
「おっと、失礼。私らで効率良い、爆破計画を練っておきますよ。爆薬は大丈夫ですか?」
「問題ありません。現在地球軌道艦隊へ合流する途上です。そこでネオジオンとロンド・ベルが艦隊再編を行っております。爆薬の供与も打診済みです」
ハヤトはテムの質問に即答した。
「理解しました。ではまた後程」
テムとの通信が終わった。アムロは複雑な面持ちだった。ベルトーチカは心配そうにアムロに声を掛ける。
「アムロ・・・」
その声にアムロは目を瞑り小さく嘲笑していた。ハヤトは詳細を詰めて皆に話をし、その場は解散となった。その後カミーユ、カイがアムロへ声を掛けた。
「厳しい人ですね。壊すことは良くないが、壊すことの理由を知れなんて」
「しかしながらあんなにハッキリ言う人とはね、お前の親父さん」
アムロは苦笑した。カミーユとカイの気遣いを快く受け取った。
「有難うカミーユ、カイ。無理難題を解決してきた親父だ。それぐらい思慮深くなれという話だろうよ。実際にはできやしない。が・・・」
クワトロがアムロの下へ歩み寄り、アムロへ語り掛けた。
「できないことをやらないのとやるとでは経験に差が出るだろう。アムロ、君は避けてきたことをすべき時なのだ。そうでなければ再び惨事を起こす要因になる。私のせいでもあるがお前自身の
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