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第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#41
FAREWELL CAUSATION〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE FINAL〜
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ッッ!!
“二度目” なんてない!!
辛い事、苦しい事、自分自身から逃げ出すヤツに、
“いつか” なんて日は永遠に来ないのよッッ!!」
 フレイムヘイズの 『使命』
最初は現世と紅世両界の調和(バランス)を保つため、
崇高な目的が在ったのかも知れない。
 だが余りに永き時の流れ、壮絶な戦いの終わりなき積年に、
いつしかその理念も形骸し意味も風化していたのではなかったか。
 世界のバランスを保つと(うそぶ) きながら
たった一つの存在(せいめい)を蔑ろにする、
コレは明らかな 「矛盾」
 目の前の小さな命すら救えぬ者に、救わぬ者に、
世界という余りにも巨大過ぎる存在は救われない。
 それでは結局 “何の為” の 「使命」 なのか?
 ただ己が滅びたくないだけ? 
自己の生存のみを崇高とする欺瞞ならば
それは痴者の妄言となんら変わらない。  
 いつ終わる? 一体いつこの少女は、この戦いの煉鎖から解放される?
 シャナを大切と想うなら、己が身命を賭して愛すると誓ったなら、
ソコまで考えて然るべしではないのか?
 アノ男は、一体どう考えていた――
「アラストール、私を、卑怯者にしないで……
アイツの優しさに甘える、臆病者にしないで……
多分逃げてもアイツは責めない、それは解ってる!
でもそんなの “私” じゃない!!
アイツと共に戦い続ける 『空条 シャナ』 じゃ絶対ないッッ!!」
「――ッ!」
 強さと共に冠せられるフレイムヘイズの真名、
ソレ以上の響きを以て少女の喊声は戦場を駆け抜けた。
「おまえ、……おまえは――」
「 “私達” に限界なんてない!! 
決めない!! 意味ない!! 存在しない!!
空条 承太郎と空条 シャナに敗北はないのよッッ!!」
 一閃、指の隙間に瞬現した打剣状の焔儀、
“蓮華” が高速で背後左斜めに射出された。
「くっ――!」
 紅蓮の小刀が突き立った壁面が燃え脆く毀れ落ちた場所から抜け出る影、
ジョセフのスタンドと同じように荊へと変質させた蔓を
ドレスの片腕に巻き付けたティリエルが殆ど気配を発さずに姿を見せた。
「そろそろ来る頃だと想ったわ。
大樹が在るならその傍におまえがいるって、
それはただの思い込みだものね」
 無論ソラトの超凄惨な戦闘力も折り込み済み、
シャナの現在位置を知らせると同時に
今現在(ソラト) 一色で染まっている相手の意識の虚を突く巧妙な策。
 恐慌状態の彼女なら木偶のように喰らっていただろう、
だが灼熱の咆吼、それによって研ぎ澄まされた神経が
ティリエルの奇襲を封殺した。
 完膚無きまでに打ちのめされたとしても、
筆舌に尽くしがたい汚辱、屈辱、恥辱に塗れても、
裡に宿る黄金の光と共に成長し絶望に
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