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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第76話:無礼講は急に行えない
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思いますものね」
本当にユニさんは優しいなぁ……エウカリスちゃんの擁護に回ってるよ。

「ユニさん……君は女だから解ってないけど、キャバクラって場所は男に夢を売ってる仕事なんだよ。なぁレクルト」
「そ、そうですね」
急に話を振られて吃驚した!

「お酒を飲みたいのなら、何もキャバクラじゃ無くても飲めるんです。もっと低料金の店だったり、自らお酒を仕入れて自宅で飲んだりと……でもキャバクラって所は、僕みたいな女性にモテない男性でも、簡易的にモテモテになれる(様な錯覚する)場所なんです」

「なんか……哀しい」
「ユニさん……今そこを指摘しないで!」
解ってますよ……言ってて哀しくなってますよ。

「兎も角、擬似的にでもモテモテ感を味わう為に、薄給の中から無理してキャバクラに訪れてるんです。それなのに見た目がダメそうだからって理由でモテモテ感を味わえず、無駄に高い料金だけ搾り摂られるなんて、誰が行きたがりますか? カタクール候のようにお目当ての女の子が居る人以外、誰も行きたがりませんよ」

「その通りだな。何より俺が気になったのは、店側もそこで働く女共も、先見の明がなさ過ぎるって事だよ」
「おい平宰相……それは如何いう意味だ!?」
ぷぷっ……“平宰相”だって(笑)

「リュカさんは変装してたんだから貧乏人に見えて当然。でもね、その貧乏人が将来大成するとは考えなかったのか? もしその事をちょっとでも脳裏に過ぎらせ、1人でもいいから女の子が……店内人気最下位の女でも良いから、リュカさん等の相手をしてれば状況は全然違ってたんだよ」

「そんなの結果論じゃん!」
「結果論だと!? 違うな……まだ結果は出てないが、リュカさんが連れてた候の子飼い連中は、今度行われる武術大会で上位の成績を収めると、結構な地位を得て国家に仕官する事になってるんだ。 ……って事は未来の上客候補を失ったって事だよ(笑)」

「じょ、上客候補って……そんなの未だ解ってないんだから、気になんてしてられないわよ!」
「誰が如何なるか解らないから、誰に対しても同等の扱いをしなきゃならないって事だよ。チヤホヤしてたカタクール候だって、もしかしたら没落して貧乏人に様変わりするかもしれないだろ! その反面、どの貧乏人が大金持ちになるかだって判らない」

「そうね……確かにウルフ閣下の言う通りだわ。誰に対しても同じ扱いをしてれば、誰が出世しても店に不利益にはならないモノね」
「う゛〜……」

少し味方してくれたユニさんも、ウルフ君の言葉に納得してしまい、エウカリスちゃんは悔しそうに唸ってる。
まぁこれ以上口論しても意味ないだろう。
ウルフ君に口喧嘩で勝てる奴が居るとは思えないし。

「分かったわ……私(が勤めてる)の店の問題点が。店長にも話して早急
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