ガンダムW
1570話
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「ああ。具体的にどんな用件なのかは分からないが、俺達に連絡があるって話は聞いている」
「そうですか。私にもそのくらいの情報しかありませんが、何の用件だと思います?」
「この基地が無事に守られたんだし、他の基地の救援に向かえとか、そういう事じゃないか?」
OZの戦力は少数精鋭だとはいえ、一度に基地を1つ2つしか襲えないようなものではない。
当然オペレーション・デイブレイクが開始された以上、幾つもの基地を同時に攻撃している筈だった。
であれば、この基地以外の基地に援軍に向かえというのも、分からないではない。
「そうでしょうね。私もそう思います。ですが、問題はどこの基地に向かうか……そしてOZの襲撃により、どれだけの被害が基地に出ているかですね」
サリィも俺と同じ結論に達したのか、そう呟く。
「ま、その辺はここで話していてもしょうがないでしょ。とにかく向こうの話を聞かなくちゃ」
凛が言う通り、この場でこうして無駄に時間を潰していても仕方がないか。
そう判断し、俺達は全員そろってこの基地の中央部へと向かう。
「そう言えば、今回みたいにどこかの基地の援軍に向かうのなら、連合軍の方から何人か整備員を回して貰えないか? そうすれば、簡単な整備と補給くらいならMS輸送機の格納庫で出来ると思うんだが」
先程考えていた事を、丁度いいからと今のうちにサリィへと尋ねる。
「うーん、そうですね。今回の件も考えると、そうした方がいいのは分かるんですが」
今回の件というのは、この基地の整備員の中にOZの内通者がいたという事だろう。
トールギスがスーパーバーニアを全開にした時に誤動作して右側に移動するように設定を調整したという。
結構せこいけど、バーニアを全開にした時に爆発するといった派手な真似をすれば、当然怪しまれる。
だが、機体が右側に移動するといった程度のものであれば、それこそ調整ミスだと言い切れば、言い切れるだろう代物だ。
そう考えると、結構上手い具合に立ち回っていたと言えるのかもしれないな。
「上の方に掛け合ってくれ。幸いと言うべきか、シャドウミラーの機体はどの機体も色々と魅力的な機体が多いから、整備員の中でも好んで志願してくる奴はいるだろうし」
トールギスは全てのMSの始祖といった存在であり、本来宇宙用のMSであるトーラスを地球でも使えるように改修した機体、そして何と言ってもシェンロンガンダム。
ちょっとでも好奇心の強い整備員であれば、絶対に興味を持つラインナップと言えるだろう。
特に基地でトールギスの整備をしていた整備員達であれば、間違いなく食いついてくる筈だ。
いやまぁ、あの時に選ばれた整備員達は連合軍の中でも腕利きの……それこそ他の整備員達に指導するよ
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