贖罪-エクスピエイション-part5/狂乱のメンヌヴィル
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がって……ならその光…俺が全て吸い取って貴様の真の姿を知らしめてやる!!」
左手を通し、メフィストはネクサスのエナジーコアからエネルギーを吸い取り出した。
「グア…ア…グウ…」
ピコン、ピコン…
エネルギーがみるみる内にメフィストに吸いとられていき、遂にエナジーコアの中央に埋め込まれたネクサスのコアゲージが赤く点滅し始めた。
「ああ、ウルトラマンが!」
ピンチに陥った光の巨人、それを見て学院の人々は焦った。
「ウルトラマン、立ち上がってくれ!」
「ウルトラマン様〜!!」
声援で勝てるほど甘くはない。だがとにかく彼らはネクサスを応援するしかなかった。
「立つんだ!君は負けてはいけない!言ったはずだ!君のたちの世界を見てみたいと!その前に君が倒れてるなんて、私は認めないぞ!」
そんな彼らの声は、メフィストには羽虫の耳障りな羽音のように聞こえた。
「うるさい奴らだ。そんなに焼かれたいか!」
メフィストは一度ネクサスから手を離すと、魔法学院に向けて闇の炎〈ダークフレイム〉を飛ばした。
校舎のあちこちに向けて放たれた闇の炎は校舎を壊し、炎に包み込もうとした。
「ウワアア!」
「きゃあ!」
学院の生徒たちや平民たちの悲鳴が轟き、混乱が巻き起こった。
「くそ、銃士隊集まれ!避難誘導を急げ!」
「皆、静まるのじゃ!水のメイジは消火と負傷者の治療に当たるのじゃ!」
このままでは被害が拡大する。アニエスやオスマンは直ちに部下や教員たちに命令を下した。しかし混乱が拡大し、中々捗らない。
「はははは……強者を焼くのが一番の楽しみだが、弱者を焼いたときの断末魔も堪らないな!」
メフィストは学院の人々の悲鳴や断末魔を聞いて猛烈な快楽を覚えた。
なんと卑劣な……アニエスはメフィストに対してリッシュモンと似た……いや、奴よりも凄まじい奴の邪悪さに、故郷を滅ぼした仇同然の強烈な怒りを抱いた。
「隊長!?」
「お前たちはそのまま避難誘導と消火を進めろ!私があの巨人を食い止める!」
「止めなさいアニエス君!君が真っ先に殺されるぞ!」
「今はそんなことを言ってる場合か!」
アニエスは止めてきたコルベールの制止を降りきって、マスケット銃を手にメフィストに向かっていった。
もちろんこんなもので勝てるなんて思ってない。だが今は被害を抑えなければならない。アニエスはメフィストの前に立ち、銃でメフィストを狙撃する。予想していたが、やはり火花が奴の体に発生した程度だった。
「く……」
やはり自分達人間の力だけでは無理だと言うのか。アニエスは歯噛みした。
そんな彼女の視界に、この場に似つかわしくない者の姿が目に入った。
「リシュ……!?」
なぜあの娘がここにいる!?
シュウからコルベールの研究室から出ないように言われていたリシュはこの騒ぎ
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