贖罪-エクスピエイション-part5/狂乱のメンヌヴィル
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ダークフィールドを展開されてしまえば、光の戦士は力が弱体化する。だが、ネクサスはそれでもかまわなかった。自分がメタ・フィールドを展開するのは力を上げることもそうだが、それ以上に外の世界にいる人間を巻き込まないためだ。だから最大の目的を果たせるなら別にダークフィールドでも構わなかった。
しかし…シュウには一つの誤算があった。
ダークフィールドが、自分がメタ・フィールド展開時に指定した範囲と同じ範囲に展開されるとは限らない、ということだ。
メフィストがあふれさせた闇が、増大する。それはやがて、魔法学院とそこにいる生徒たちさえも飲み込んでしまった。
「うわ…!!」
迫りくる闇が魔法学院もろとも飲み込んでしまった。迫りくる闇の波動が速すぎて避難などできるような余裕もなかった。
「これは、タルブ村の時と同じ…!」
魔法学院は…邪悪な闇の世界に閉ざされてしまった。生徒や教員たちに、どよめきが走る。恐怖が学院内を支配し始めた。それでもウルトラマンが勝つと信じる者もいたが、恐怖の方がこの瞬間増していた。
「ち…」
ネクサスは、ダークフィールド内でも健在のままだった魔法学院を見て舌打ちした。
「驚いたか?俺の闇は、あのファウストとかいう出来損ないの人形とも違う。そして俺の炎は…もはやあの男の非でもない!!」
メフィストクローから、メフィストは闇の炎〈ダークフレイム〉を飛ばす。ネクサスの周囲に向けて放たれた邪悪の炎は彼の周りの地面に当たると同時に暴発し、爆炎の中にネクサスを覆い隠していく。
炎の中に包まれる前に、ネクサスは空へ飛びだした。次は空中から攻める。彼は空中で高速回転を加えながら、光の刃〈ボードレイフェザー〉を飛ばす。何枚もの光の刃がメフィストに向かいながら、落下していく。
それを横に避けながら。メフィストも闇の光弾〈ダークレイフェザー〉を撃つ。ネクサスに向けて襲ってくる闇の光弾を、ネクサスは自分も〈パーティクルフェザー〉を放つことで撃ち落としていく。しかし、その間に自らも空を飛んできたメフィストも、ネクサスに向けて一発の光弾を放った。その光弾はいくつにも分裂に、ネクサスを襲う。
〈バーストクラスター〉、ファウストも使っていた〈ダーククラスター〉の強化技だ。
「ッ!!?」
雨のように次々と絶え間なく襲ってくる光弾をなんとかすべて避けきったが、これはメフィストにとって単なる牽制技でしかなかった。
「ハアアアアア!!」
メフィストが突然彼の目の前に飛び込み、ネクサスにメフィストクローを突き出す。それも、執拗に何回も突き刺そうとした。
素早い身のこなしで、ネクサスはメフィストの〈ダークファランクス〉を次々と避けていくが、やはり速すぎて結局一発受けてしまう。そしてメフィストは旋回し、怯んでいたネクサスを地面に膝蹴りで叩きつけた。
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