贖罪-エクスピエイション-part5/狂乱のメンヌヴィル
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光と闇、二人の巨人が再びぶつかり合う。
これで何度目になるのだろうか。いや、もう数えるのも嫌だった。シュウは…ウルトラマンネクサスは今日ここで、今度こそこの狂った闇の巨人に引導を渡すことを決意した。
目の前で構えを取ったネクサスを見て、狂ったように唸り声を上げたメフィストの目が赤くなり、ネクサスに襲いかかった。
迫り来るメフィストのジャブをかわし、ネクサスはタックルを喰らわせ、学院の反対側へ押し出す。
メフィストは突き、回し蹴り、足払いの順でネクサスに三回キックを放つがネクサスは俊敏な動きで避けていく。そして隙を突いてメフィストの腹を殴り、そしてメフィストの顔を飛び蹴りで蹴り飛ばした。
蹴飛ばされ、メフィストが学院から離れた場所へと転がっていく。
「ウルトラマン、そんなイカれた奴なんか倒してちょうだい!!」
キュルケがネクサスに向けて叫んだ。
キュルケに続き、学院の生徒たちもいつしかネクサスを応援し始めた。
その声援を背中に受け、ネクサスはさらに決意を固めて、立ち上がろうとするメフィストに向けて身構えた。
「すごい…」
コルベールは静かに呟く。彼の動きは、戦闘技術を積んできた者のそれだった。しかし、彼が気にしているのはネクサスだけじゃない。いや、それ以上に彼が気にしていたのは…ネクサスと相対している…メフィストの方だった。
「……」
「…相変わらず隅に置けんな。華やかな声援を受けるとは」
すると、メフィストが軽く首を回しながら起き上がる。まだ余裕があるのが明らかだ。メフィストは右手を突き出すと、右腕の『アームドメフィスト』からメフィストクローを展開し、ネクサスに向かって切りかかってきた。次々と避けていくネクサスだったが、一発エナジーコアの下の辺りをメフィストクローで切りあげられた。
メフィストはメフィストクローに力を込め、もう一発食らわせようとネクサスに振り下ろしてきた。ネクサスが辛うじて回避し、彼の背後にあった学院の外壁が振り下ろされたメフィストクローによって一部崩れ落ちた。
「きゃああ!!」
生徒たちの叫び声が、女子を中心に聞こえてきた。
いけない。このままでは彼らを巻き込んでしまう。ここは奴をメタ・フィールドに誘い込んだ方がいい。ローリングで地面を転がりながらネクサスはジュネッスブラッドにチェンジして立ち上がり、頭上に向けて亜空間展開光線〈フェーズシフトウェーブ〉を放射する。
光のドームが形成され、メフィストと彼自身を包み始める。
「いつも通り自分もろとも外の世界と隔離するつもりか。…だが!」
メフィストは周囲に広がる光の奔流を見て呟く。しかし、これを逆に奴は利用した。メフィストクローを地面に突き刺して〈ダークシフトウェーブ〉を発動、光のドームを闇の色に染め直していく。
(やはりそう来たか)
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