8話『復讐者と魔王』
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
ここでコイツを殺すということもできる。
だが、今はその時じゃない。
だからーーーーー。
「ーーーー今後、はぐれ悪魔ガドラには誰も手を出すな。そいつを殺すのは俺だ。勝手に手を出せば、その時は俺がそいつを殺す」
「ふむ。君の願いはわかったが、本当にそれでいいのかい?」
「あぁ。それでいい」
「わかったよ。それじゃあ、すぐにガドラには手を出さないようにと、全悪魔に伝えるよ」
俺はそれを聞くと夕麻に言う。
「帰るぞ。ここに来る前の所に戻って魔方陣を頼む」
「わかったわ」
そう言うと、夕麻は俺を掴んで飛んでいく。
元の場所に戻る途中で兵藤達を見かけたが、関わるつもりはないので無視する。
「次に冥界に行くときは、ミッテルトにお願いしてよね」
魔方陣を展開させながら、夕麻がそう言う。
「別に問題はないが、次にここに来るときは魔王を殺すときだ」
「ハァー、貴方はぶれないわね」
ため息混じりに夕麻がそう言い、俺と夕麻は家へと帰って来た。
父さんの仇である堕天使のコカビエル。
母さんの仇である悪魔のガドラ。
この二人だけは必ず俺の手で殺す。
それがあの日、見ているだけしかできなかった俺の贖罪だ。
だから、待っていてくれ。
父さん、母さん。
俺は必ず、二人の仇を討つから。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ