8話『復讐者と魔王』
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「君はもう勝ったつもりでいるのかな?」
「当然だ。兵藤は勝つ。アイツは昔からそういう奴だ」
俺はそう言うと、魔王から離れ、近くの壁へともたれ掛かる。
先程魔王に言ったことは嘘だ。
俺が本当に聞きたかったことは、父さんと母さんを知っているのかということ。
だが、信用のできない奴からそんなことを聞いても無駄だと思った。
だから、仇のことを聞いた。
「・・・・くそっ」
「夜鞠君。貴方は本当に無茶をしますね」
俺は不意に呼ばれた方を見ると、そこには生徒会長がいた。
「生徒会長もここにいたのか」
「えぇ、リアスの親友として、この場に参加していました」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
会話が続かない。
当然のことだ。
ここにいる悪魔共には警戒をしている。
いつ、襲ってくるかわからない状況で、集中力を削ぐわけにはいかない。
「リアスが・・・・リアスが貴方に謝りたいと言っていました」
「それで?」
「だから、一度話をする場を作ってくれませんか?」
「そいつは無理だ。俺はもうグレモリーとは関わらない。今回ここに来たのも、魔王に招待されたからだ。それに、俺はアイツが気に入らない」
「・・・・そうですか。それは残念です」
「お久しぶりですわね」
生徒会長と話していると、第三者に声をかけられた。
「お前はゲームの時のガキ」
「私はレイヴェル・フェニックスですわ!ガキではありません!」
「ハァー。生徒会長、どうにかしてくれ」
俺は夕麻と別の場所に向かおうとする。
「ちょっ、待ってください」
「何だ、ガキ?」
俺は一度立ち止まり、ガキの方を見る。
「本当に悪魔との戦争をするのかを聞いても?」
「いずれはそうなる。俺一人で何人潰せるかは知らないがな」
「そうですか。では、そうならないことを祈っていますわ」
それだけを言ってガキはどこかに歩いていった。
「おぉぉ、あの下級悪魔が勝ったぞ!」
「あのライザーが負けるなんて!?」
どうやら、決着がついたらしい。
俺は魔王の元へと向かう。
「賭けは俺の勝ちだ」
「そうだね。では、まずは君が聞きたかったことを言おうか。確かに、フェニックスを越える炎を扱う悪魔は一人だけ存在する」
「ッ!?そいつは?」
「SSS級はぐれ悪魔ガドラ。サラマンダーという種族で所在は不明。だが、ガドラは殺戮を好む男だ。その被害は酷いもので今も続いている。私が知っているのはこれくらいだ」
「はぐれ悪魔、ガドラ」
コイツが母さんの仇。
「では、ゲームの報酬の話をしよう。君は私に何を望む?」
今、
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