暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第66話 罪邂逅
[7/7]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
め事も多いですし戸惑う事も......」
用事が片付き自分達の教室に戻り始めると困ったように入ったばかり婚后が声を漏らした。
「でしたら。『派閥』に入るといいかもしれません」
「派閥?」
「基本は同好の士の集まりですので、入って相談すれば色々とサポートして頂けると思いますわ」
「はー。そんな事が」
感心したように口元を扇子で隠しながら婚后が言う。

「!噂をすれば」
窓から外を端目で見ていた泡浮が外にいた集団を見つけて声をあげた。
婚后と湾内が窓から覗き込むと30人くらいの集団がゾロゾロと同じ方向に歩いている。
真面目そうに眼鏡を掛けた女性。
本を持った女性。
談笑する女性。
ドリルヘヤーをした女性等、十人十色の言葉通りの様々な人が集まって移動している。
そして、1番の先頭には金髪ロングの女性が陣取っていた。
側から見れば目立たない訳のない異様な集団に婚后は目を丸くした。

「ずいぶん大所帯ですのね。大名行列のような......」
「はい。あちらが常盤台最大規模を誇り、女王の異名を持つ超能力者(レベル5)『心理掌握(メンタルアウト)』。食蜂様の派閥ですわ」
湾内が少しだけ憧れを抱きながら説明をしているが、婚后はその荘厳さ規律正しさに釘付けとなり、先頭の食蜂なる人物と自分を重ね合わせる。

元々負けん気の強い性格の婚后は決意を固めて窓枠に腰掛けた。

あの場所が自分が居るべき場所

「決めましたわ。わたくし自分の派閥を立ち上げます」
「え」
この時は派閥作りが想像するよりも簡単ではない事を知らず。
自分の能力に自惚れていた婚后だった。


一方その頃......
常盤台中学の正門前に赤い髪をして外套を着たサソリが地図と目の前の建物を見比べていた。
「場所的には此処みたいだが......此処って......」
「大っきい建物だね〜パパ」
フウエイが門に昇って、目を光らせている。
「はあ......マジか」
さっきから確認をしているが見覚えがある建物って云えばそうだろうが
御坂達が居る所でやんのかよ
身体計測......

波乱の予感がサソリの中で警報のように鳴り響いた。

「きたきた〜」
「そんなに身を乗り出したらバレるよー!畜生道」
常盤台中学の屋上で双眼鏡を覗き込んでニヤニヤしている畜生道と丸眼鏡を掛けて白衣の研究者に変装した人間道が準備を進めていく。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ