121章 『君の名は。』と、子どもの心や詩の心
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。
そんな水源と技術の両輪で回っているように見える。』って言ってたよね。
『その両輪のバランスがどのようになっているか、すごく興味があるし。
その2つを組み合わせて、このうえなく、うまく見合わせているようにも見えるし、
その組み合わせ方というのも作品ごとに変化しているようにも見える。
そんな雰囲気を本を読んでいると、とても感じる。
作家としての生きかたを少しでも垣間見ることができるとうれしいです。』とか言って、
新宿にある川上さんの自宅を新海さんは訪問したんだよね。
とても、興味深い貴重な対談だったので、しっかり、録画してありますよ。あっははは」
「ほんと、楽しい対談だったわよね、しんちゃん!
川上さんが『そのぉ・・・。、新海さんは、絵は得意だったんですか?」とか聞いたわよね!」
「そうそう、そしたら、新海さんは、
『たとえば、クラスで、2〜3番目くらいには、うまいなくらいの気分はあったんですけど。』
とか言っていたよね、詩織ちゃん。あっははは。
新海さんは、『背景とかが好きだったんです。人間にはあまり興味がなかった。
人間を描くことには興味がなかった。』とか言っていて、
『もう風景画ばかり描いていたようなこと言っていて。その色も好きだった』とか言っていて。
川上さんが、『何に、1番にひかれていました?』って聞いたら、
新海さんは、こんなふうに言っていました。
『ぼくは、雲の形と、雲の色でした。雲の絵を、水彩絵の具で描いてました。
曇って難しい素材だと思います。
曇って漠然と描くと、本当に漠然とした雲になる。
子どもに雲描いてと言ったときポカポカと言った雲になるじゃないですか。
ああいうものが、オトナになっても、力量はあっても、ああいう印象になったりする。
でも、曇って、気象現象の総体じゃないですか。
そのバックグラウンドには、上空でどれくらい強い風が吹いているのか?とか、
寒いのか?とか。そういうことが、なんとなく、体感があると、いい雲になるような気がします。』
と、こんな内容だったかな。
雲について、こんなに真剣に考えている新海さんって、素敵だよね。ねえ、岡ちゃん」
「そうですね。新海さんって、芸術家の心の持ち主ですよね。
ほんと、飾り気がなく、ありのままなで、
素朴でいいなあって、おれは思いましたよ。新海さんも川上さんも、
子どもらしさを失っていない、オトナの方たちで、詩人だし、芸術家だし、
人間らしいってことですよね。混迷の時代を、良くしていきたいって願う、
きっと、ぼくらの仲間って感じの人たちですよね」
岡がそう言うと、みんなは、笑顔で、「そうだね」と言ったり、拍手をしたりした。
☆参考・文献・資料☆
NHK クローズアップ現代 『
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