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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第75話:新人さん、いらっしゃ〜い!
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事を語らせても不毛ですわ。この男は顔と頭以外が頗る悪い男なんですから。特に性格と口が悪すぎなんです」
「女の趣味も良い方だが」

「趣味の善し悪しよりも、手癖の悪さが目立ってます!」
う゛……もしかしてユニさんには私との関係がバレてるのかしら?
何だかチラリと私の方を見た気がします。

「そんな事よりも、先程聞こえてきたんですけど、エウカリスさんは働きながら芸高校(芸術高等学校)に通ってるんですか? 大変ですね」
「そうなんですよユニさん。宮廷画家になれたからバイトの方はシフト減らしても大丈夫そうだけど、学費も家賃も高いから、まだまだバイトを辞める訳にはいかないわ」
エウカリスのバイトって確かキャバクラよね? シフト減らしても大丈夫なのかしら?

「お前良いのかよ、キャバクラのシフト減らしちゃっても。顧客が減少するんじゃねーの? その分給料も減るんじゃねーの?」
「え……エウカリスさんってキャバクラで働いてるの!? つーか如何して閣下がその事を知ってるのよ!?」

「ユニさんも知ってるだろ……この間アホ侯爵に誘われてキャバクラに行った事を! その時に知り合ったんだよ……俺もリュカさんも」
「ああ……ありましたわね、そんな事も。その時に目を付けた娘を、邪な気持ち全開で宮廷画家に招いたんですか閣下? 個室まで与えて、中で不埒な行いをする為に……」

「オメェ馬鹿じゃねーの? 宮廷画家に選んだのはリュカさんだよ! 俺が個人的に関係を持ちたいのなら、城下の一角にマンションでも買って、そこで愛人として囲ってるよ! 俺は結構な高給取りなんだゾ!」
そんな事言って昨日は創作部屋(アトリエ)で私に迫ったクセに?

「如何だか……どうせキャバクラにも足繁く通ってるんでしょ!?」
「通わねーよ、あんな馬鹿みたいな所!」
「『馬鹿みたい』とは何だコラぁ! 私の職場だぞ……もっと足繁く通いに来い。そして大金を落とせ!」

「もう行かねーよ、あんな劣悪な店」
「何だとぅ、一体何が劣悪なんだ!?」
アルバイトだけど思い入れがあるのかしら? 自棄にムキになってるエウカリスだわ。

「ムキになってるって事は、最近客足が減少してるんだろ(笑)」
「う、うるさい……アンタが悪い噂でも流してるのか!?」
有り得るかも……ウルフさん、エウカリスの店を嫌ってるみたいだし。

「俺じゃねーよ。リュカさんがぼやいてるんだよ」
「へ、陛下が!? ど、如何してよ?」
ほんと、どうしてかしら?

「おいおい、あの時に店に居たのは俺だけじゃねーだろ。リュカさんも一緒に居ただろ! しかも一番多く金を払ったのがリュカさんだぞ」
「え、リュカ様も一緒にキャバクラに行ったの?」

「そうなんだよユニさん。カタクール候の話(キャバへ行く)を
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