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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第75話:新人さん、いらっしゃ〜い!
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を口説くとは思えない。
でも欲求不満な不機嫌状態のままであれば、リュカ様の寵愛を失ったと噂が広がる事は明白。

実際にビアンカ様が他の男と如何となる事は無くても、そんな噂が流れる事をリュカ様が許容出来るはずも無く……即日に夫婦の営みを再開させる事は自明の理。
なんて嫌な男なんだろう、私の上司は。

「はっはっはっ、俺は最悪な上司なのさ。だから最悪な上司らしく、部下のユニさんに残業を言い渡す……今から俺と一緒に飲みにケーションだ! 城内のカフェで宴会だぁ!」
「え!? ちょ、ちょっと……」

自分の残務がほぼ終了に近付いてきたのに、突如ウルフ閣下は私の手を引き城内2階に存在するカフェへと私の事を強引に(いざな)う。
私の事を口説こうとしてないわよねぇ?

ユニSIDE END



(グランバニア城・カフェ)
ピクトルSIDE

「それでは……無事に宮廷画家になれた事を祝して、カンパ〜イ!」
「「乾杯」」「おめでとう?」
宮廷画家として城に出仕して2日目……

今日はエウカリスの一声で簡素な祝賀会を、城内に存在するカフェで執り行っている。
現在の参加人数は4人……内訳は、私・エウカリス・ラッセル、そしてラッセルの彼女のリューナさんだ。
彼女は私が住んでる寮のお隣さんだ。ウルフさんともお知り合いだそうですが、まさかラッセルの彼女だとは思わなかった。

「いやぁ〜……まさかラッセルの彼女が城内カフェのオーナーさんと知り合いだとは思わなかったわ。今日の祝賀会費は格安にしてもらえるんでしょ?」
「はい。私の親がオーナーさんと親しくて、かなり安くしてくれるそうです」

「よかったわぁ〜……私はピクちゃんと違って奨学金を貰ってないから、働きながら勉強しなきゃならないのよ。所謂苦学生よ! (すげ)ーカワイイし、良い女をゲットしたなラッセン!」
「ラッセルだよ! 陛下以外はラッセルって呼べよ!」

「え〜……俺もラッセンって呼んじゃダメぇ?」
「ウ、ウルフ閣下!?」
和気藹々と和やかな雰囲気で飲食を楽しんでいると、突然ウルフさんがユニさんを伴い私達の宴へと割り込んできた。……因みに、祝賀会を開催する旨を伝えたのは私だ。

「ちょっと閣下! 皆は最悪な上司が居ない状態で宴を楽しみたいのですから、私達が勝手に参加するのは……」
「え〜……ダメなのぉ〜? 祝賀会費を俺の方に回してもOKって言ってもダメぇ?」
私はOK。むしろOKすぎる!

「どうぞどうぞ閣下! そういう事情なら大歓迎ですよ。あ、因みに……目上の方は俺の事をラッセンって呼んで問題ないです!」
「いいね、そのあからさまな上司への媚び。嫌いじゃない(笑)」

ウルフさんの出現に一瞬焦ってたエウカリスとラッセルだが、会費全額
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