ガンダムW
1569話
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ムを特別視してるしな。
だが、俺の場合は……勿論トールギスを甘く見ている訳ではないが、それでもニーズヘッグを始めとした機体に比べれば数段落ちる。
ニーズヘッグに同じような小細工がされたら、それこそ生きたまま手足を引き千切る程度の事はしたかもしれないが。
ともあれ、整備員はこのままだと間違いなく自分が捕まると判断したのだろう。
……整備員なら、整備記録とかそういうのがあると想像出来そうなものだけどな。
しかも現存するMSの中でも突出する性能を持つトールギスにして、今は中立的な立場になったが、少し前までは敵対していたガンダムに単機で対抗が可能だったMS。
連合軍にとっては奥の手とも言えるトールギスだけに、整備は他の機体よりも厳重に行われており、その整備記録も普通のMSよりも詳細に残っているのは当然だった。
つまり、その記録を見れば俺の機体に小細工をした……もしくはしようとした? 整備員の言っている事が真実かどうか判明する訳だ。
そうなれば間違いなく自分のやった事を誤魔化せないと思ったのか、整備員はそのまま一気にこの場から逃げ出そうとし……
「どこに行くつもりだ?」
あっさりと綾子に掴まる。
「くそっ、離せ! 離しやがれ!」
右腕を掴まれた状態で、暴れ……隠し持っていたのだろう拳銃を左手で抜こうとする整備員だったが、そんな真似が出来る筈がない。
「あら、何をするつもりかしら?」
拳銃を握っていた左手にそっと手を触れさせる凛。
だが、そっと触れているような様子にも関わらず、男の手はそれ以上動く様子はない。
「なっ!? くそっ、離せ! 離せよ!」
騒いでいる整備員だが、両手を押さえつけられている状況ではどうしようもない。
整備員は普通ならそれなりに腕力が必要な仕事だ。
だが、綾子と凛は普通の人間ではない。
身体を動かそうとしても動かせず、整備員の男は何が起きたのか全く理解出来ていなかった。
「で、どうするんだ? このままそっちに引き渡せばいいのか?」
「は!」
軍人の男が、非常に残念そうな表情を浮かべながらそう告げる。
自分の仲間がそんな真似をする訳がないと、そう判断しているのだろう。
「俺が言うのもなんだが、恐らくこの男はOZに繋がっている可能性が高い。同時に、この基地の中にはまだOZと繋がっている奴がいるかもしれないな」
「……すぐに探します」
正直なところ、この基地が攻められている時に何故行動を起こさなかったのかという思いはある。
もし俺達がこの基地へ援軍に来る前に基地の内部から攻撃をしていれば、もしかしたら既にこの基地が落ちていたかもしれない。
俺達の迎撃に出て来たエアリーズ部隊と戦っている時に動けば……
ああ
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