ガンダムW
1569話
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けど、整備にまで……」
「違う! 別に俺はOZの手の者なんかじゃない! 信じてくれよ、なぁ!?」
自分の状況が決してよくはないと思ったのか、男は周囲にいる者達へと視線を向け、訴える。
「今まで一緒に頑張ってきた仲だろ!? そんな俺がOZに与すると本当に思うのか?」
そう自らの潔癖を主張する男だったが、その視線を向けられた他の者達はそっと視線を逸らすしか出来ない。
それが、男が周囲からどのように見られていたのかを表していた。
もしくは男を擁護して、自分もOZの手の者だと思われたくないという者が多いのか。
ともあれ、こんな風に騒いでいれば当然目立つ訳で……
「どうした? 何があった!?」
それなりに偉そうな軍人が、格納庫に姿を現す。
そして格納庫の中にいる面子……特に俺を始めとしたシャドウミラーの面々の姿を見ると、慌ててこっちに近づいてくる。
「アクセル代表、これは一体何があったのですか?」
四十代程の男……それも見るからに階級の高い男は、確かこの基地の司令官と話をしていた時にもいたな。
「詳しい説明はサリィに聞いてくれ」
視線をサリィに向けると、サリィが軍人の男に敬礼をしてから口を開く。
「アクセル代表率いるシャドウミラーのMSの整備、補給をしていたところ、この者がアクセル代表の機体に妙な細工をしているのを見つけたので、それを咎めていました」
「……何?」
軍人はサリィの示した男の方へと視線を向ける。
ギロリ、もしくはジロリという擬音に相応しい視線で整備員の男を睨み付ける。
「本当か?」
「ち……違います! 俺は何もしていません! 少佐に嵌められただけです!」
「……あの状況で私がどうやったら貴方を嵌める事が出来るのかしら」
溜息を吐くサリィだったが、軍人の男は悩ましげな表情を浮かべる。
自分の基地の仲間を疑いたくはない……といったところか。
仕方がない。ここであまり目立つような真似はしたくなかったんだが……いや、それは今更か。
ともあれ、このまま妙な方向に話が進まないように口を開く。
「ノベンタに連絡すれば、トールギスの担当の整備員達がどんな風に調整したのかの記録が残っている筈だ。それを見れば、サリィとその男のどっちが本当の事を言っているのか分かるんじゃないか?」
自分の機体に細工をされたかもしれないのに、不思議な程に俺の中に怒りはない。
いや、勿論苛立っていないかと言われれば否と答えるが、それでもすぐにでも整備員を殺してやろうと思える程に怒り狂っている訳でもなかった。
もし細工されたのがシェンロンガンダムだったら、五飛はコックピットの青龍刀を持ちだしていてもおかしくはない。
それだけ五飛は自分のガンダ
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