第3章:再会、繋がる絆
第80話「決着、神降し」
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的は主である司さんを助ける事。」
「...当然と言えば当然か...。ジュエルシードは本来は天巫女が所有するモノ。つまり、司さんを主と仰いでいてもおかしくはない。」
「でも、だったらどうしてあたし達と敵対なんて?」
当然の疑問を葵がぶつける。
「....自身の力の証明。もしくは、僕の力を乗り越えられるかどうかを試すため。」
「...そういう事か。」
言われて、僕はある考えに辿り着いた。
「ジュエルシードの力を最大限に使い、僕らが負けたらお前自身が、勝ったら僕らが司さんを助けに行く事になるって訳か。僕らが負ける程度じゃ、自分がジュエルシードを取り込んで助けに行った方が可能性がある。逆に、勝てたのなら僕らに救助を託す...。」
「そうだ。...僕らのような、所詮は所有物でしかない存在が助けても、主の心までは救えない。だから、オリジナル達の可能性に賭けたんだ。」
「所詮は僕や葵の人格をコピーしただけ...。本物の命には程遠いって訳か。」
それでも納得しがたいだろう。遠回りな事をしているのだから。
僕自身、それでは理由が足りないと思っている。
「もう一つ、理由はある。」
「...だろうな。」
やはり、もう一つ理由はあった。...こっちが本命でもあるのかもな。
「....信じていたんだよ。皆が僕程度、乗り越えると。僕なんかに負けていたら、主は絶対に助けられないからね。」
「態と詰めを甘くしていたのは、“芽”を摘んでしまわないように...か。」
短期間での成長も見込んでいたのだろう。...尤も、それが叶うのはほんの一握りだが。
「特にオリジナル。...いや、志導優輝。」
「...僕か?」
「僕がお前の記憶をコピーしたのと同じように、主の記憶も持っているのさ。僕は。」
「っ....!」
司さんの記憶を持っている...それはつまり、聖司の時の記憶も持っているという事。
そして、その上で“僕を信じていた”となると...!?
「...助けてほしいのさ。主は。」
「やっぱり...!」
本当に、本心では司さんは助けてほしいと願っていた。
その記憶がこの偽物に...ジュエルシードに流れ込み、僕を信じてこんな事を...。
「他のジュエルシードもそうさ。皆、助けてもらいたいから、手掛かりとなるように地球に来た。だけど、ただ助けに来てもらうだけでは主の“闇”に薙ぎ払われる。だから、最低限の強さを測るため、主の記憶に残る者達を再現した。」
「そうか...。」
“一つは僕が拝借したけどな”という偽物。
多分、葵をコピーするのに使ったジュエルシードの事だろう。
「....百も承知だろうが、改めて...
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