暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第80話「決着、神降し」
[7/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
的は主である司さんを助ける事。」

「...当然と言えば当然か...。ジュエルシードは本来は天巫女が所有するモノ。つまり、司さんを主と仰いでいてもおかしくはない。」

「でも、だったらどうしてあたし達と敵対なんて?」

 当然の疑問を葵がぶつける。

「....自身の力の証明。もしくは、僕の力を乗り越えられるかどうかを試すため。」

「...そういう事か。」

 言われて、僕はある考えに辿り着いた。

「ジュエルシードの力を最大限に使い、僕らが負けたらお前自身が、勝ったら僕らが司さんを助けに行く事になるって訳か。僕らが負ける程度じゃ、自分がジュエルシードを取り込んで助けに行った方が可能性がある。逆に、勝てたのなら僕らに救助を託す...。」

「そうだ。...僕らのような、所詮は所有物でしかない存在が助けても、主の心までは救えない。だから、オリジナル達の可能性に賭けたんだ。」

「所詮は僕や葵の人格をコピーしただけ...。本物の命には程遠いって訳か。」

 それでも納得しがたいだろう。遠回りな事をしているのだから。
 僕自身、それでは理由が足りないと思っている。

「もう一つ、理由はある。」

「...だろうな。」

 やはり、もう一つ理由はあった。...こっちが本命でもあるのかもな。

「....信じていたんだよ。皆が僕程度、乗り越えると。僕なんかに負けていたら、主は絶対に助けられないからね。」

「態と詰めを甘くしていたのは、“芽”を摘んでしまわないように...か。」

 短期間での成長も見込んでいたのだろう。...尤も、それが叶うのはほんの一握りだが。

「特にオリジナル。...いや、志導優輝。」

「...僕か?」

「僕がお前の記憶をコピーしたのと同じように、主の記憶も持っているのさ。僕は。」

「っ....!」

 司さんの記憶を持っている...それはつまり、聖司の時の記憶も持っているという事。
 そして、その上で“僕を信じていた”となると...!?

「...助けてほしいのさ。主は。」

「やっぱり...!」

 本当に、本心では司さんは助けてほしいと願っていた。
 その記憶がこの偽物に...ジュエルシードに流れ込み、僕を信じてこんな事を...。

「他のジュエルシードもそうさ。皆、助けてもらいたいから、手掛かりとなるように地球に来た。だけど、ただ助けに来てもらうだけでは主の“闇”に薙ぎ払われる。だから、最低限の強さを測るため、主の記憶に残る者達を再現した。」

「そうか...。」

 “一つは僕が拝借したけどな”という偽物。
 多分、葵をコピーするのに使ったジュエルシードの事だろう。

「....百も承知だろうが、改めて...
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ