第3章:再会、繋がる絆
第80話「決着、神降し」
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それらは一切感じられなかった。
「....なるほど、ね。」
神降しすれば、その神の影響を受けて姿も変わるのだろう。
...性別まで変わっているのはさすがに驚いたけど。
「....戦況は...まずい...!」
すぐさま奏達のいる場所へ飛び立つ。
巨大な魔力弾が降り、偽物が奏を倒そうと追い詰めている。
距離も少し離れており、以前なら間に合わないと思いがちだったが...。
「(....届く!)」
溢れ出る力...神そのものの力とも言える“神力”は、それをいとも簡単に可能にした。
そして、辿り着いた時には、偽物の剣が奏を貫こうとしていたため...。
「.....させないよ。」
その腕を掴んで止めた。
「....よく頑張った、奏。」
「....優輝、さん....?」
「....ここからは、任せて。」
僕を見て、奏が驚いた顔をする。
...というか、この姿でも僕ってわかったのって凄いな。
「椿....?」
「...分霊じゃないよ。僕が、志導優輝が椿の本体を宿した姿。」
「優輝....?」
母さんや父さんが驚いた顔をしている。
...いや、全員が驚いていた。あの偽物でさえも。
「くっ...!」
だが、偽物はすぐに自身の腕を切り落とし、僕から離れた。
「...まさか自ら不利になったとは思わないよな?」
僕が持っていた腕を投げ捨てると、偽物がそういう。
...思う訳ないだろう。再生する事ぐらい、もう知っているのだから。
「馬鹿にしないでほしいな。」
懐から御札を取り出し、斜め後ろに投げる。
ギンッ!
「...この程度の罠、さっきまでの僕でも見破れる。」
投げた御札は、切り落とした腕が変化した剣を破壊する。
...そう、切り落とした腕そのものが罠だったのだ。まぁ、無駄だったが。
「...時間はあまりない。早々に決着を着けさせてもらおう。」
「っ、何を....!」
「...“撃”。」
神力を用い、衝撃波を放つ。
無造作に、瞬間的に、強力に放たれたそれは偽物を捉え、遠くに吹き飛ばす。
「気絶した皆を頼みます。」
「....行ってらっしゃい。優ちゃん、かやちゃん。」
いつの間にか奏とのユニゾンを解いたのか、唯一驚愕していない葵が言ってくる。
それに微笑み返し、僕は偽物を追いかけた。
「....なんだ、その力は...!」
「...そういえば、貴方は霊力を感じる事は出来なかったな。...ただ、“力の流れ”としてしか捉えていなかった。それでも、この力は感じ取れるのか。」
二人称が丁寧になる。神
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