ガンダムW
1568話
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たのだ。
それはつまり、OZにとってシャドウミラーの3機の方が脅威だと、そう言ってるも同然なのだから。
勿論それは間違いのない事実だ。
この基地の兵士達も、それは理解しているのだろう。だが……理解はしていても、納得は出来ない。感情がそれを許容出来ないといったところか。
その気持ちは分かるが、こちらに向けてくる視線に険の籠もった視線が混ざっているのは、正直どうかと思う。
「ふんっ!」
当然そんな視線を向けられれば、面白くないと態度に出す者もいる。
五飛とか。
俺の場合は、正直なところこの手の視線には慣れきっている。
自分で言うのもなんだが、俺の操縦技術は長年戦場にいた経験と、この身体に備わっていた操縦センス、そしてレベルアップとPPを使った数値の上昇にスキルの習得といった風に、多少MSの操縦が得意な相手と……いや、例え相手がガンダムのパイロットであっても、容易に下す事が出来る。
まぁ、それはあくまでもニーズヘッグのように、俺の操縦技術に耐えられる機体があってこその事だが。
今乗っているトールギスは、正直なところかなりセーブして乗っているような状況だ。
それでもガンダム3機を相手にしても互角にやり合う事が出来ていたのだが。
ともあれ、今までにも同じような境遇にはなっているので、この手の視線には慣れていると言ってもいい。
凛や綾子も、それぞれ他人よりも抜きんでたもの……魔術とか半サーヴァントとかがあるので、この手の視線にも慣れている。
……そういう意味では、五飛だってこの手の視線に慣れていてもおかしくはないのだが……やっぱりガンダムのパイロットとして、個人で戦ってきたから、こういう視線を直接向けられる事はなかったのか?
ともあれ、その辺の事情はともかくとして、兵士達の何人かに不穏な様子があるのは事実だ。
「少し、早めにこの基地を出て行った方がいいかもしれないな」
「そうね。下手にこの基地に残っていれば、お互いに嫌な思いをするでしょうし」
俺の呟きに凛が短く返す。
綾子も同意見なのか、無言で小さく頷いていた。
五飛も話に混ざってはこないが、同じような思いではあるのだろう。俺の言葉に反対する様子はない。
……今までノベンタの下にいて、連合軍のいい面を見てきた。
俺達がいた基地の連合軍は、MSパイロットも必死に訓練をして、少しでも俺達に追いつこうとしていたし、俺に負け続けても食らいついてきた。
まぁ、それでも途中でちょっとやり過ぎたのか自信をなくしかけたが……それでも自分達の実力が足りないのであれば、操縦技術を鍛えてやるといった気概があった。
だが、この基地で今俺達に険の籠もった視線を向けている連中は……自分の努力が足りないのを、他人のせいにすらしている。
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