蛇龍の恐怖
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れが私達の世界よ。」
「そんな…どうして!」
「すべてはあいつの下らない遊びの為。私達は所詮あいつの玩具でしかなかった。」
「あいつって?」
「こんな下らない遊びを考えた少女の事。あいつは私の事を友達だと思っていたみたいだけど、私にとっては憎む相手の一人でしかなかったわ。」
「しかし、そこまで言うのならば、そんな戦いに参加しなければよかっただけだろう。」
「貴方は……自分の大切な人が生死を彷徨っていても……同じ事が言えるのかしら?」
「……それはっ!」
「私だって、好きであんなのに参加したわけじゃないわ。私は、私を助ける替わりに事故にあった娘を救う為に参加した。」
「でも、それならその娘は助かったんだよね!?」
清衣の話になのはは質問した。
「本気でそう思うの?私の身体を奪ったあいつは、その娘の事を殺したわ。今でも覚えている。あいつの言った、『ゆっくり休んでくださいね』って言葉。」
「どうして!だってその娘を救うんじゃ!」
「その通りよ。でも、あいつらはあらかじめ口裏を合わせていた。死が一番の救いだって。そして、私はあいつへの憎しみと復讐心を抱えてカードになった。」
清衣はコード・ピルルクのカードを見せる。
「私は何人ものセレクターの手に渡り、負け続けた。」
「それだけの願いが、無残に引き裂かれたのか─」
「ええ。そして、私は最後に最高のセレクターと、友達と出会えた。その娘は、バトルの才能はなかった。それでも、母親を助けたい一心戦い続けた。」
「でも、そのルールじゃ助けられないんじゃ!」
「ええ。でも、奇跡が最後に起きた。私の本当の力、セレクターの願いを書き換える力。その願いを私は反転させて、わざと負けた。プラスがマイナスに変わるなら、マイナスにマイナスを掛ける。そうする事で、私はセレクターの願いを叶えた。そして、その罰を受けて、カードから解放された。」
「─そうだったんだ。ごめんね、清衣ちゃん。何も知らないで聴いちゃって。」
「気にしないで。もう慣れたわ。」
清衣が話していると、
「皆さん、そろそろ町に着きます。買いたいものがあったら言って下さい。」
タルクの言葉が聞こえ、話を切りあげた。
町に着くと、町はお祭り騒ぎを起こしていた。
「すごい賑わい!」
なのはは驚く。
「それもそのはずです。ここはスピリッツワールド一の貿易の町ですから。」
タルクは説明する。
「とりあえず、ここなら欲しいカードは手に入りそうね。とりあえず、グリサン三枚と島々一枚頂戴。」
清衣が買い物をしていると、楽しい祭りは投げ込まれた火種で一変した。
「誰の仕業!?」
なのはは驚いて火種の飛んできた方角を見ると、モガが立っていた。
「貴方は!?」
トワレは驚く。
「エトシンモリ!そいつらがお前の呼んだ勇者か?弱
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ