第六章
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「それはわからんけど」
「それでもかいな」
「見たんかいな」
「そや」
こう友人達に話した。
「どっかでな」
「そういえばうちもな」
「うちもどっかで観たかな」
「ネットかどっかで」
「そうやったかな」
「ああいう娘がアイドルになるんやろな」
亜里沙は奈々のことは知らず何処で観たのかも覚えていないがこうも言った。
「やっぱり」
「そやろな、可愛いからな」
「あれで歌歌ったら絶対アイドルやで」
「そうなれるで」
「そやろな。まあうちはアイドルになれんけどな」
ここでだ、亜里沙は笑ってこんなことも言った。
「ダンスゲーム苦手やし」
「そういえば亜里沙ちゃんそういうゲームやらへんな」
「色んなゲームするのに」
「何でかダンスゲームせえへんけど」
「それ下手やからやったん」
「カラオケは行くし得点も結構いけるで」
そちらはというのだ。
「けどダンスはあかんねん」
「そやからせえへんのか」
「ダンスゲームの方は」
「そやってんな」
「そうや。何かな」
どうにもというのだ。
「苦手でせえへんねん」
「シューティング、アクション、格闘、推理、シュミレーション、RPGってやって」
「何でもめっちゃいけるのに」
「そんな亜里沙ちゃんでも苦手なゲームあってんな」
「それがダンスやってんな」
「あれだけはあかん、そやから帰ってもな」
家にというのだ。
「今日は恋愛シュミレーションやるわ」
「そっちやるんやな」
「今日はな。まあたい焼き食べて」
そしてというのだ。
「色々遊んでから帰ろな」
「たい焼き食べて他も食べよ」
「ベビーカステラもええで」
「あと回転焼きもあるし」
「折角やし色々食べて帰ろ」
友人達はその亜里沙に笑って言う、そして亜里沙は実際にそうしたものも食べてだ。満腹感と共に家に帰ってゲームも楽しんだ。
明はその亜里沙を見てだ、こんなことを言った。ひかると共に綿菓子を買ったところで彼女を見て言ったのだ。
「なあ、何かな」
「どうしたのよ、一体」
「いや、派手な小学生の娘がいてな」
「派手な?」
「髪の色とか髪型とか服な」
「どの娘?」
「あの娘な」
その亜里沙を見てひかるに言うのだった、真っ赤なコートを着ている彼女をだ。
「派手だろ」
「真っ赤なコートね」
「あんなコート普通ないよな」
「そうね」
ひかるも言う、二人共暖かそうだが普通の洋服だ。
「確かに目立つわね」
「髪型もその色もな」
「言われてみれば」
「何やってる娘なんだよ」
「普通にアイドルとか?」
「小学生アイドルか」
明はひかるの話を聞いて言った。
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