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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
781部分:第百二十話 射る者その三

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第百二十話 射る者その三

「永遠にだ。それは変わりはしない」
「そうだな。私は神、滅びることはがないがな」
「この話はわかるのだな」
「狂闘士達を見ているとな。わかる」
 これがデイモスのアイオロスへの返答だった。
「それもよくだ。わかる」
「狂闘士達はアーレスによって何度も蘇ることが可能だったな」
「そうだ、それを見ていればな。よくわかる」
「アーレスは彼等の肉体を蘇えらさせているのだな」
「その通りだ。肉体さえ復活すればだ」
「魂がそこに入りだな」
 そうなるというのである。肉体さえあればというのである。
「復活するのだな」
「そういうことだ。魂は不滅なのだからな」
「私達もまた同じということだ」
 アイオロスだけではないのだという。彼だけではだ。
「肉体は幾度滅んでもだ。魂は不滅だからこそだ」
「そして神話の時代から戦っているのだな」
「如何にも」 
 今度の返答は一言だった。
「その通りだ」
「そしてかつては私とも闘ったな」
「海闘士とも戦い魔物達とも戦ってきた」
「冥闘士ともだったな」
「そうだったな。確かに数多いものだ」
 伊達に神話の時代から戦ってきただけはある。戦ってきた相手も実に多岐に渡る。一つや二つだけではない。まさに無数といっていいだけだった。
「倒した戦士の数もだ」
「魔物も入れてか」
「そうだ、多い」
 アイオロスは確かな声で述べた。
「私は数多くの戦いで多くの戦士達を倒してきた」
「それが貴様の魂の辿ってきたものだな」
「そうなる。思えばアーレスの戦士達よりその戦いは多いかも知れない」
「しかしそれでも修羅ではないのだな」
「それは違う」
 また断言だった。
「決してだ。違う」
「何故修羅でも我々とも違う」
「私達は人々の為、アテナの為に戦っているからだ」
「だから違うというのか」
「戦いの為の戦いではない」
 それを断る。断じてだという。
「護る為の戦いだ」
「護る為か」
「人々、平和、愛」
 この三つを挙げる。
「アテナが愛される全てのものをだ」
「その全てをか」
「そうだ、その全てを護る為に戦っているのだ」
「それはあの時も言ったな」
 デイモスはアイオロスの言葉を聞きながらだ。こう彼に問い返したのである。
「先の聖戦の時に。ライブラの武具を手にしていた時にもだったな」
「そうだったな。それは今思い出した」
「過去にはそう言って私を退けた」
「そして今もだ」
「今もだというのだ」
「そうだ、今もだ」
 また言うのだった。
「今も同じだ。アテナの聖闘士である限りそれは変わらない」
「言うものだな」
「何度でも言う」
 言いながらの言葉だった。

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