第二章
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「そやねん、住吉さん出店多いさかい」
「そこで遊ぼと思ってこっちに来たんや」
「成程な。それでお参りはもうしたんかいな」
「もうさっさとしたで」
「それで今こうして遊んでるねん」
二人はそれぞれ言った、葵の手にはまだ射的の銃がある。
「それで今ちょっと狐のお面撃ってるんやけど」
「葵ちゃん振袖が邪魔で全然当たらへんねん」
「晴明神社での仕返ししよいうと思うても」
「あんじょういかんわ」
「ははは、そんなもんやで」
老人は正月から文句を言う二人に笑って返した。
「着物で射的はするもんちゃうからな」
「かさばって邪魔でな」
「あかんねんな」
「それより食べるべきやで」
出店で売っているものをというのだ。
「そうせなな」
「そやな。ほな射的の後何か食べよか」
「たい焼きでも食べよか」
「そうしたらええ、わしも今から三匹と一緒に何か食うわ」
「そやな、ほな一緒に何か食べよで」
「久し振りに会ったさかいな」
「両手に花やな」
二人の言葉を聞いてだ、老人は明るく笑った。
「下手したらわし淫行老人や」
「そしてお正月から警察か」
「それはあかんな」
「そやけどうち等それはちゃうって言えるし」
「三人でたい焼き食べよか」
「犬一匹と猫二匹も一緒やで」
老人は今も一緒にいる彼等の話もしした、そうして葵達と一緒に遊ぶのだった。
苺、莉世、薫の三人は葵達が老人と歩く中を擦れ違った。しかしお互いに面識はないので何もなかった。
苺は葵達の顔も見ずにだ、自分の左右にそれぞれいる莉世と薫に言った。その手には水風船が一つある。
「次どのお店行く?」
「いか焼き食べない?」
莉世は苺にこう返した、正月も苺が頭に付けている苺の髪飾りを見つつ。
「それじゃあ」
「ああ、いか焼きね」
「姿焼きじゃなくて」
大阪ではいか焼きは二つある、他の地域と同じいかを丸ごと焼いたものと切って生地に入れて焼いたものがだ。莉世がここで言うのは後者だ。
「そっちね」
「あっ、いいわね」
「じゃあ次はそれ食べよう」
薫も言った。
「これからね」
「水風船一つ取ったし」
苺は自分が右手に持っているそれを見つつ述べた。
「じゃあ次はいか焼きね」
「焼き鳥も食べて焼きそばも食べて」
「クレープも食べないと」
「もう太りそう」
「寝たら牛になるかも」
「牛は言わない様にしようね」
苺は二人に少しダークな顔になって牛は、と注意した。
「出て来そうだから」
「陰口言わないと大丈夫じゃ?」
「悪口を」
「わからないわよ、難波でも急に出て来たじゃない」
だからだというのだ。
「要注意よ」
「ううん、言われてみればね」
「あの時出ないって笑ってたら出たしね」
「相手は妖怪だし」
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