第一章 ハジマリ
第17話 世界の危機
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もしないで死ぬよりはマシだと思うんだ」
「それに楽しいが無い世界なんて嫌だし」と天馬は笑って言葉を続けた。
その笑顔がとても心強く見えて、先ほどまで強張っていたアステリの表情も自然と緩んでいく。
――凄いな。この人間は
まだ出会ってから一日も経っていない。
それでも分かる。彼、『松風天馬』の凄さが。
試合の時も思ったが……普通「死ぬかも知れない」なんて言葉を聞いたら、どんなに意志の強い人間でも動揺して、すぐに決断するなんて事は出来ないだろう。
それなのに彼は……まだ中学生だと言うのに、自分の大切なモノを守る為ならば真っすぐ前だけを見つめ、進み続けようとする。
――この子なら……クロトの野望も……
「? アステリ?」
「! あ、あぁ……ごめん。それじゃあこれからも、よろしくね。天馬、フェイ」
そうアステリは二人の前に右手を差し出す。
「あぁ!」
「うんっ」
そう言うと、二人は差し出されたアステリの手に自らの片手を重ねて、笑った。
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