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Fate/Godhood Trickster〜神格の道化師〜
プロローグ〜神格の道化師〜
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る。しかも狂戦士の特性でもある【狂化】が感じられない……だとすれば、こいつのクラスはやはり道化師なのか?)
「……ええ、僕は正真正銘の道化師ですよ。マスター」
「……しかし、解せんな。狂戦士を召喚する為の詠唱を行ったというのに違った者が……それも希少とされる道化師が召喚されるなどと……」
「運が良いのでしょうね。きっと明日は頭上に金貨でも大量に降ってくるのでは?」
ニヤニヤと悪趣味な笑顔を老人に向けながら道化師は軽口で呟いた。
老人は不機嫌になったが、その気はすぐに失せた。不機嫌になった瞬間、道化師の悪趣味な笑顔がさらに増したからだ。……そう、道化師は老人をからかい面白がっているのだ。
「悪趣味なサーヴァントよ、貴様の"真名"は何だ?」
「……【ロキ】、半神半人に御座います」
「成る程、あのロキか。今までの対応と、貴様が道化師の理由が今ハッキリと分かった。」
……こいつ、生前と同じく悪戯好きの様だな。
北欧神話の半神半人【ロキ】は悪戯好きで有名である。先程までの戯れ言も悪戯なのだと老人は納得した。
「ひっどいなぁ、ただのお茶目じゃないですか〜」
「私は貴様の様な奴は好かん、今からでも八つ裂きにしてやりたい位だ」
「誉め言葉としてお受けいたしますが、呼び出してしまった以上、僕は貴方の【サーヴァント】。何をしようと僕からは離れることは出来な〜い。別に令呪使ってもいいけど、従う気は無いし、止めるつもりはないよ?聖杯戦争が終わるまではね〜♪」
「……なら、貴様をそばに置いておくのは厄介だな……入りなさい」
老人がそう言うと、後ろにある大きな扉がギギギと音を立てながら開き始めた。
そして、ロキは扉を開けている二人の人物と、その真ん中に立つ一人の少女を視認した。
「マスター、あれ誰!?あれ誰!?あのちっこいの何!?」
「お前が指を差した順から紹介する。メイドの【セラ】と【リーゼリット】。そして【イリヤ】だ」
ロキの戯言を無視しながら老人は三人を紹介した。
扉を開けた二人はその場で佇んでいるが、真ん中に立つ少女は紹介されると老人の元まで駆け寄り、スカートを丁寧に広げてロキに挨拶をした。
「へ〜そうなんだ!」
「イリヤ、こいつはロキ。道化師のサーヴァントだ」
「あれ?おじいちゃん狂戦士を召喚するんじゃなかったの?……まあいいや、改めて自己紹介するね、私は【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン】、長いから【イリヤ】って呼んでね!」
「そっか〜よろしくね〜イリヤちゃん」
ロキは上機嫌に手を振りながらそう言った。
それに釣られる様にイリヤも上機嫌に手を振った。娘のイリヤが上機嫌な
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