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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
773部分:第百十八話 閉じられている目その六
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第百十八話 閉じられている目その六

「地獄もまた一つの世界です」
「我等が最後に向かう場所だとでもいうのか」
「いえ」
 そうではないというのだ。
「それはまた違います」
「そうだな。我等が向かうのは」
「ここだというのですね」
 最後は光り輝く和やかな世界だ。全ての安楽がそこにあった。
 その世界を見てだ。ケーレスは満足した声で述べたのだ。
「天界だな」
「ここに入られるというのですね」
「忘れたことはない」
 ケーレスは満足したその顔をだ。一転させて険しくさせてきたのである。
「オリンポスの神々も天闘士達もアーレス様も我々を認めなかった」
「全く、でしたか」
「そうだ、我等は疎外され最後は追われた」
 ケーレスもまたこのことを言うのである。
「そして今に至る」
「トラキアに入られたと」
「我等のこの城にだ。しかしあの者達はこの城をだ」
 さらに忌々しげになる。そうした言葉だった。
「伏魔殿と言った。パンデモニウムだとな」
「魔、ですか」
「そして我等はその名をあえて受けた」 
 そうだというのである。
「そしてこの城からだ。全ての世界を制してみせる」
「そしてその為にもですか」
「戦う」
 そうするというのだ。
「そして必ず勝つ」
「お互い譲れないのですね」
「そうだな。そしてバルゴよ」
「はい」
「見事だ」
 一聞するとだった。急にシャカを褒めたように聞こえる言葉だった。
 しかしであった。ここで彼はさらに言った。
「私の技を消したか」
「この技はただ世界を移るだけではありません」
 シャカはこう言うのであった。
「それだけではなくです」
「そうだな。敵の攻撃を防ぐ」
「消すのです」
 それもあるというのだ。
「それがこの天魔降伏です」
「普通の者ならそのまま何処かの世界に魂どころか身体も送られているな」
「そして倒れる」
 シャカの言葉は冷然としたものになっていた。
「その世界にいる者達、とりわけ餓鬼や鬼達によって」
「生憎だが」
 ケーレスの言葉が笑ってきていた。
「私が鬼や餓鬼達に倒されると思っているのか」
「それはないというのですね」
「そうだ、絶対にない」
 まさに断言であった。
 その彼の周りに実際に鬼や餓鬼達が集まってくる。しかし彼は冷静なままで。その彼等を見据えてそのうえで拳を放った。技すら使わなかった。
 その拳だけで鬼も餓鬼も吹き飛んでしまった。後に残ったのは誰もいなかった。
「これで終わりだ」
「成程」
「まさかと思うがこれで倒せると思っていた訳ではあるまい」
 こうシャカに対して問う程だった。
「そうだな。思ってはいなかったな」
「ええ、確かに」
 シャカもまたそのことば認めるのだった。
「貴方
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