第九幕その二
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「彼女とは一緒にいられないからね」
「ノームだからですね」
「そう、だからね」
まさにそれが理由でした。
「列車の中で寝ているよ」
「そうされますか」
「寝台車もあるからね」
列車の中にはです。
「一番目の車両ね、そこで寝て待っているから」
「それじゃあ」
「またね」
こう言って実際にでした、ロビンはその一両目の車両に入ってしまいました。その彼を見送ってからでした。
トロットがです、皆に言いました。
「じゃあ行きましょう」
「ドワーフ王のところにね」
「行くわよ」
ガラスの猫とトロットも言ってでした、そのうえで。
皆で宮殿に向かいます、その首都はといいますと。
巨大な山の中に街が幾段も重なっていました、一段一段は五十メートル位の高さでオズの国の五つのそれぞれの色の建物が並んでいました。
お家にお店にです、精錬所や発掘所が整然と並んでいます。そして上の市街地には階段で昇り降りする様になっています。
「街と街が階段でつながってるって」
「これも不思議ね」
「山の中にあるっていうけれど」
「これがドワーフの街なの」
「そうなの」
「そうだよ、これがドワーフの首都なんだ」
キャプテンは階段を昇りながら自分の後ろにいる五人にお話しました。
「山の中にあるね、そして一番上の段にね」
「宮殿があるのよ」
ビリーナも言います。
「王様のね」
「ドワーフの王様の」
「そうよ」
こうナターシャにお話しました。
「それがこの街の特徴なのよ」
「大きな山が何段にも何段にも分けられていて」
「その一番上の段によ」
「宮殿があるのね」
「そうなの、この山の頂きはね」
そこにはといいますと。
「黄金があるのよ」
「黄金が山の頂きなの」
「そうなの」
ビリーナはナターシャにこのこともお話しました。
「そしてその頂きの下になのよ」
「王宮があるのね」
「その王宮も黄金で造られるいるから」
「全部黄金なの」
「凄い宮殿よ」
「じゃあそれも見せてもらうわね」
「是非ね」
ナターシャはビリーナの言葉に頷きます、そのうえで街を一段一段さらに進んでいきます。そして遂に最上段まで着きますと。
そこは確かに黄金でした、黄金を素晴らしい装飾と彫刻でさらに美しく飾った宮殿がありました。その宮殿を観てです。
ナターシャ達五人は息を飲んでこう声を漏らしました。
「奇麗だね」
「うん、ここもね」
「オズの王宮と同じだけね」
「全部黄金で」
「驚く位だわ」
「そうでしょ、黄金で全てを造っているのがね」
まさにとです、ビリーナは五人に言いました。
「この宮殿なのよ」
「眩しい位よ」
それこそとです、ナターシャが答えました。
「これは」
「そう言うと思った
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