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オズのビリーナ
第九幕その一
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                 第九幕  地下の二つの国 
 列車は早速ノームの国にある駅から出発しました、するとすぐに土も岩も何もかもを通り抜けて光の様な速さで進んでいきます。
 その列車、蒸気機関車そっくりの車両の運転室においてです。ナターシャ達五人は笑顔で運転しているロビンに言いました。
「うわ、凄いね」
「うん、土の中なのにね」
「どんどん進んでいくよ」
 ジョージと神宝、カルロスがその運転室の中で驚いています。
「それで土も入って来ないし」
「透明な中を過ぎるみたいでね」
「また特別ね」
「そう、魔法で土の中をどんどん越えられるんだ」
 ロビンは三人の男の子達ににこりと笑って答えました。
「この列車はね」
「僕達が土に触っても汚れないですし」
「感触もないです」
「透明な感じです」
 三人共運転室の窓から手を出しても本当に感触がありませんでした。
「不思議ですね」
「線路がなくても進みますし」
「本当に魔法ですね」
「まさに魔法の列車だよ」
 実際にと答えたロビンでした。
「面白いね」
「しかも土や岩の中でも」
 恵梨香もこう言います。
「空気もあるし」
「魔法で大気も出来ているからね」
「だからなんですね」
「うん、呼吸も出来るんだ」
「そうなんですね」
「そうだよ、凄い列車なんだよ」 
 ロビンは恵梨香にも笑顔でお話します。
「そうした面でもね」
「そうですよね」
「それでもうすぐなんですね」
 ナターシャもロビンに尋ねました。
「ドワーフの国か闇エルフの国に着くんですね」
「先にドワーフの国に行くよ」
「あちらにですか」
「そう、まずはね」
 そちらにというのです。
「あちらに行くよ」
「そうですか、ドワーフですか」
「僕達ノームとは兄弟みたいな種族なんだ」
「同じ地下に住んでいてですね」
「そう、向こうの方が大柄で力が強くて社交的だけれどね」
 その関係は、というのです。
「兄弟みたいなものだよ」
「ノームさん達とドワーフさん達は」
「そうだよ、もうすぐに着くからね」
 そのドワーフの国にです。
「楽しみにしていてね」
「わかりました」
 ナターシャがロビンの言葉に頷くとすぐにでした、列車は停まってドワーフの人達の真ん中に来ました。そこはといいますと。
「さあ、ドワーフの国の入口だよ」
「ここが、ですか」
「そう、ドワーフの国だよ」
 まさにそこだというのです。
「その首都なんだ、マンチキンのある大きな山の中にあるんだ
「山の中ですか」
「うん、この街はね」
 ドワーフの首都、そこはというのです。
「そうした街なんだ」
「それじゃあ」
「僕はここにいるから」
 列車の中にというのです、見れば列車は蒸気機関車の車
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