【ハリー・ポッター】編
181 二年目の終わり
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フォイは苛立たしげにダンブルドアに詰め寄った。
「はて、ルシウス、儂は何をお主に説明せねばならぬのか判らぬよ」
しかしダンブルドアはルシウスの恫喝染みた詰問に眉を一つも動かさずにそう返す。そんなダンブルドアの態度にルシウスは更に怒りを沸騰させかけるが、もともとアルバス・ダンブルドア≠ニ云う人物の狸ぶりを知っていたので、寸でのところで平静を取り戻す。
「……どうにも去年に続き、今年もまた騒動があったとか…」
ルシウスがそう興味深げに訊くとダンブルドア「おお、その事か!」と、声をあげ手を叩く。
「どうやら今年もヴォルデモート卿が暗躍していただけの話じゃよ」
「ほう、かの≪闇の帝王≫がまた…」
「しかし、幸運な事にの脅威が蔓延りそうになった時とある生徒達≠フおかげで、取り返しのつかない結果になる前に騒動は収まってくれたのじゃ」
「それは幸運な事ですな」
ルシウスはぎりり、と歯を鳴らすとルシウスの隣に控えていた屋敷下僕妖精が短く悲鳴をあげる。その屋敷下僕妖精──ドビーは屋敷に帰ったら八つ当たりをされるのを知っているのだ。
そんなルシウスを見てダンブルドア「のう、ルシウス」と語りかける。その口調は普段の彼からは想像出来ない──好好爺¢Rとした態度が全く見てとれなかった。
「今後、我が校でヴォルデモート卿の所縁の品が見つかったら覚悟しておくのじゃ」
「どう覚悟しておけばいいので…?」
「……アズカバンで今もなおヴォルデモート卿を信望しておる輩達の前で、ルシウス──お主の現状をうっかり≠ニ口を滑らせてしまうかもしれぬ」
「……私に何をお望みで?」
一瞬牽制程度だとルシウスは考えたが、ダンブルドアから脅迫されている事を悟り直ぐ様そう返す。
「理事達の中には、君を脅威≠セと思っている方が何人が居るようじゃ」
「理事会からの脱会ですか。……ですがホグワーツにどれだけ献金してきたかは判っているはず」
「無論只で≠ニは言わぬ。お主が儂のお願いを聞いてくれたのなら、これ≠お主に渡そうと思う」
ルシウスはダンブルドアが机から出した黒いカバーの──[T・M・リドル]と書かれた書物を見て目を瞠った。……しかし、あまりにも意外な出来事だったのでその本が不自然に*cらんでいたのは気づかなかった。
……何しろルシウスからしたら目の前の人物──ダンブルドアが破棄なりしていると思っていたシロモノなのだ。
「それは…?」
何とか取り繕い、ルシウスはしらばっくれる。
「ヴォルデモート卿の学生時代のモノじゃ──闇の魔術が掛かっておる」
「……なるほど、実に興味深
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